1月に北横岳でデビューを果たした冬山登山。



北横岳に続いて黒斑山では美しすぎる浅間山に心を奪われた。



そして冬山登山3回目は、冬期における初めての小屋泊。


舞台は再び八ヶ岳。桜平から根石岳へと登頂した後に根石岳山荘に宿泊して、桜平に下山するというルート。





今回はガイドツアーに申し込んで、初めて息子以外の人と一緒に登山。


いま考えれば、難易度的には普通に一人でも問題なさそうなルートだ。


ただ、冬山をやろうと決めた時は、かなり冬山にビビっている自分がいたので、初めはガイドさんと一緒がいいかなと思い、衝動的に申し込んだわけである。


結局、早く冬山に行きたい!という気持ちになってしまい、先行して北横岳、黒斑山と登ってしまったわけだが。


今回のツアーは、茅野駅に集合して宿の送迎車で桜平まで連れて行ってもらい、帰りも再び送迎車で茅野駅まで送ってくれるという便利なツアーだ。



いつも車移動の僕は早朝の中央道をドライブして、八ヶ岳パーキングエリアで、甲斐駒ヶ岳カッコいい!と気持ちを盛り上げながら、茅野駅前の駐車場へ。



ツアーの参加者は6人なので、ガイドさんも入れて7人での山行となった。



桜平は昨年の夏に一度訪れている。息子と2人、オーレン小屋でテント泊をして、天狗岳、硫黄岳に登った時以来だ。




僕にとってテント泊デビュー戦の舞台であり、天気にも恵まれて素晴らしい山行となったことは思い出深い。



今回のルートはその時のルートと同じルートなので、一度通ったことのある道である。



硫黄岳への登りと異なり、天狗岳方面の道はかなり歩きやすい。



しかも今回のゴールは天狗岳の手前の根石岳。樹林帯を抜けて稜線に出るとすぐに根石岳山荘があり、そこから10分足らずで山頂だ。



なので、風の影響を受ける稜線歩きはほんのわずかという比較的易しめのルートと言える。



冬の八ヶ岳は風が強い。ガイドさんによれば、ビル風と同じ原理らしく、要するに御嶽山と乗鞍岳があることによって冬に西から吹く風がビル風のように八ヶ岳を突き抜けるということらしい。



風が強い場所は雪が飛ばされて少なめだし、初めて見るエビのしっぽもたくさん。


確かに北横岳も樹林帯を抜けた瞬間から爆風だった。風の強さに驚くとともに、森のありがたみも知ることができた。


八ヶ岳の風が強いのは地形的な宿命ということだ。そういうことを教えてもらえるのはガイドツアーの利点だなと思う。



根石岳山荘がある場所も稜線上のコルになっている場所で、風の通り道となる。なので、山頂よりもむしろ降りてきた方が風が強い。




ガイドさんが風速計で測ったところ、本日の平均は13.5mとのこと。瞬間的にはもう少し強く吹いているが、この時期の八ヶ岳としては穏やかな方らしい。



それにしても八ヶ岳の森は美しい。夏のそれとは違った美しさを見せてくれる。



普段は樹林帯が続くと何となくつまらない気持ちになるが、八ヶ岳ではむしろ気持ちの良い森の中を歩いている感覚になるから不思議だ。



そんなわけで、気持ちの良い冬の八ヶ岳の森をのんびり歩き、その後は、冬の八ヶ岳風物詩である風を体感することができた。



山頂ではバラクラバ、ゴーグルといった冬山装備が活躍。それにしても、冬山装備になると、もはや誰が誰だかわからない。



微妙に山頂だけ見せてくれない東天狗と西天狗。



光が差し込む幻想的な風景も。



そんな感じで冬の八ヶ岳を楽しんだ1日目。宿泊した根石岳山荘のことや2日目の話はまた改めて整理することとしたい。