先週の雲取山に引き続き2週連続でのソロ登山。今回の登山の趣旨についてはこちらに整理したとおり。



今回のソロ登山は奥穂高岳の「下見」が主な目的である。何のための下見かと言えば、息子が奥穂高岳に登る適切なタイミングを判断するためだ。


今回も真夜中の中央道をドライブ。4時頃にさわんどに到着。既にかなりの車が停まっている。


朝ごはん、支度を済ませて5時のバスに乗ろうと思ったら、なんと5時始発は土日だけで、今日の始発は6時とのこと。


タクシーに乗ろうと切り替え、タクシー待ちの列に並ぶ。5時過ぎにタクシーに乗りこむ。二人組のおじいさんと3人で相乗り。



初日は上高地をスタートして、横尾、涸沢、ザイテングラートを経て穂高岳山荘まで辿り着く計画だ。



上高地から涸沢までは二週間前も同じ道を歩いたばかり。今回は1人なので、親子登山の時と比べてハイペースで歩く。


前半で脚を使いすぎないよう、ペースを抑えていこうという気持ちはあるが、実際にはオーバーペース気味に。



前回は明神をスタートして2時間の休憩も含め6時間半で涸沢小屋まで歩いた。上高地スタートであれば7時間以上かけて歩くペースだから、割とのんびりペースだったといえる。


それに対して今回は、上高地を540分に出発して、涸沢に辿り着いたのが925分だから、上高地から涸沢まで3時間45分で到達した計算だ。ちょっと飛ばし過ぎたかもしれない。



ちなみに、2週間前は本谷橋のところの沢が完全に涸れてしまっていたのだが、今回は数日前の雨の影響なのか、しっかりと水が流れていて、とても心地よい雰囲気だった。




涸沢の紅葉は少し始まってきたかなという程度。




涸沢小屋でしばらく休憩を取って、10時ちょっと前に奥穂高岳を目指して出発。




涸沢小屋から先は初めてのルートだ。涸沢小屋からしばらくは歩きやすい道。45分ほどでザイテングラートの取り付きへ。


登山を始めて最初に「取り付き」という言葉を聞いたときは面白い表現だなぁと思ったものだが、今ではすっかり慣れてしまった。




ザイテングラートは登りに関して言えば、思ったほど危険箇所はないという印象。



と偉そうに言ってみたものの、一度ルートを外れかけてしまったのは反省点だ。何となく踏み跡のある方向へ行ったら、やたら難易度の高い崖沿いになってしまい、おかしいと思い引き返した。



改めてみてみたら迷う場所ではないのだが、転倒しないように足元ばかりをみて歩いてしまっていたのが原因だ。しかも、踏み跡っぽいところに、誰かが落としたポケットティッシュまであったので、登山道と信じて疑わなかったのだ。


足元を注意して歩きつつも、ちょこちょこ顔を上げて登山道を見渡すという基本がなっていなかったと反省。



総合的に見れば、登りに関しては、今の息子でも普通にクリアすることができそうな印象。下りはどうだろうか。また下山時に考えたい。



そんな感じでザイテングラートをクリアし、涸沢小屋を出発して1時間半で穂高岳山荘に到着。



写真では何回も見ていたが、実際に見ると本当に立派な石畳だ。標高3000m近い場所にこんな山荘が建っていること自体、ほとんど奇跡的とすら思える。


とりあえず宿泊の受付を済ませて、持ってきておいたカステラなどで補給をしてから、奥穂高岳を目指すことに。


時間もまだあるし、全くガスが上がってくる気配すらないので、今日を逃す手はないと思い、初日に登ることに。





最初から大変な登りだ。穂高岳山荘を出発して、最初の数分が間違いなく今回の核心部と言えよう。2箇所のハシゴと鎖場が終わるまでは気が抜けない。


印象ではあるが、ザイテングラートよりも、こっちの方が息子にとっての難易度は高いかなと感じた。


ただ、ザイテングラートと違って、時間としてはあっという間に難しい箇所が終わるのが幸いだ。ザイテンはそれなりの時間、岩場が続くので、疲労度や集中力の持続という観点でどう見るかだろう。



奥穂への登りは、最初さえクリアすれば、後はなんてことはない登山道が続く。岩場なので足元の注意は必要だが、このレベルは息子も何回も歩いている。



穂高岳山荘から30分ちょっとで奥穂高岳への登頂を果たす。平日だし、時間帯もあってか、渋滞などは一切なくスムーズに歩くことができた。





しかも、素晴らしい天気で全くガスが上がってくる様子もない。山頂からの360度の大パノラマを存分に堪能する。


しばらく景色を眺めたり、写真撮影などをしてから下山開始。


たまにかなり足取りの怪しいご老人なども登ってくるので、結構びっくりだ。失礼だが、そういった方と比べると、まだ息子の方がリスクは低めだと思う。もちろん、この手のリスクは相対的に考えるものではないのだが。



下山の最大のポイントは、やはり穂高岳山荘が見えてからの鎖場とハシゴだ。



登る時は気づかなかったのだが、ハシゴの一つは手や足をかけるところまで岩が迫り出している部分があって、降りる時は特に注意が必要だと感じた。


穂高岳山荘に戻ってから、ついでと言ってしまうと山には失礼だが、涸沢岳にも登ってみる。標高は3,110mで、何気に北穂、前穂、西穂よりも高かったりする。



涸沢岳は穂高岳山荘から20分程度で登れてしまうので、ザックを置いて登る人も多いが、僕は部屋に戻るのが面倒だったので、奥穂から降りてきて、そのまま涸沢岳にも登った。



こっちはこっちで絶景だ。槍ヶ岳方面の様子を大キレットなども含め、しっかりと眼下に収めることができる。


しばらく景色を見てから下山。本日の山行は、登山を始めて以来、僕の中で最もタフな山行となったが、完璧な天気の中で、奥穂高岳に登頂することができて充実感は非常に高い。


というわけで、今回はここまで。次回は、穂高岳山荘での宿泊について記したい。


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