しまんとジャーナル×はたも~らVol.13 | しまんとジャーナル by 山沖興産

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しまんとジャーナルでは四万十市で見つけた素敵だと感じたヒト・モノ・コトを中心にアップしていきます。次はアナタのところへ取材させて頂くかもしれません。

―もっと輝ける商店街を目指して、今日もひた走る。

天神橋アーケードに昭和40年からお店を構えて、今年で53年目を迎える寝装の太田/店主の大田文雄さんを訪ねました。元気ハツラツの大田さんも今年で何と60歳を迎えました。チャレンジショップや土曜夜市、あらうんど四万十など、みんなの為にせわしなく走り続ける大田さん。いつも自分のお店だけでなく、地域全体をいつも気遣っている大田さんのパワーがどこから来ているのか紐解いていきます。

 

 

▼大田 文雄さん 昭和33年1月5日生まれ 血液型はO型

 

”おせっかい”は父親譲りかもしれない

 

―普段から大田さんはSNSでたくさんの情報を発信されてますけど、始めたキッカケは何でしたか。

「Facebookを始めたのは3~4年くらい前かな。映画<あらうんど四万十>プロデューサーの米津君がお友達で天神橋メンバーなんで、<あらうんど四万十>を全国にアピールしてくれるがやったら、Facebookでアピールしたら早いという理由で始めたがやね。僕はホントはFacebookがあんまり好きやない、文章書くことが苦手やけん。でも、映画のPRになるならやってみろうか、というのが理由やね。」

 

―実際にやってみて効果はいかがでしたか。

「映画でアピールしよったら、いろんな人からリクエストを頂いたりして。それから友達がどんどん増えて、今はもう増えてないけど(笑)5~600人でもう精いっぱい。四万十市の情報を新聞や”はたもーら”さんがアピールしてくれるけど、Facebookで投稿することによって、より遠くの人にも発信出来るのが魅力。地元の人が北海道から沖縄まで日本全国におるけん、懐かしい四万十の投稿を見て思い出してくれたらという、おせっかいなFacebookです(笑)」

 

―”おせっかい”という言葉が出ましたけど、いわゆる世話焼きですよね。今の時代、善意でおせっかいな人がほとんどいません。自分以外の為に活動出来る大田さん、すごいなあって思います。

「いえいえ。”おせっかい”はもう血筋かもしれんですね。父親も天神橋区長を何十年もやってきて、天神橋区の皆さんのお世話をさしてもらいました。でも、天神橋商店街の一人一人がおせっかい焼きの人が多いがです。困っちょう人を助けてあげたいとか、こうしてあげたらえいなー思うたら、すぐ行動に出て、逆に嫌がられる場面もあるかもしれんがですけど、やっぱり、出来ることはやってあげたいなあという人達ばっかりですよ。あとで後悔するより、いま後悔したほうがえいということで、おせっかいは、血筋と、商店街の持っちょう熱みたいなものかなという気はします。」

 

 

▼趣味はツーリング、サイクリング、深夜食堂のDVDを繰り返し見ること。

 

天神橋商店街を”なんとかせないかん”

 

―創業者であるお父さんについても聞かせて下さい。

親父さんは優しい人やった。一緒に働きよって、商売については”仕事は自分で見つけるもん”でした。”1から10まで自分で考えよ”と。でも、いまだに出来てない部分も相当あると思うがよ。ただ、僕は商品を売るがやなくて、気持ちを売るというか、お客さんとの対面商売を一番大事にしたい。」

 

―大田さんが、いま取り組んでいるイベントを教えて下さい。

「7月に入ったら毎年恒例の土曜夜市があるがですよ。四万十市や商工会議所、天神橋女性部の皆さんや天神橋メンバー以外の方も手伝いに来てくれます。昼の3時から6時まで準備をして、9時までお客さんと接するというのは60歳を迎えて体力的にキツイ部分もある。でも、ビアホールや子供用のゲームコーナーを用意したり、お客様と触れ合う土曜夜市というのは、一年で1回だけの大イベントなんです。お店の売り上げには直接つながらなくても、人とのつながりいう部分で答えが必ずどっかで出てくるがですよ。子供たちが大きくなった時にあの時ゲームやって楽しかったとか、思い出作りに一役買ってもらえたらえいなあという理由で、これからも続けていきたいですね。」

 

―チャレンジショップの取り組みについて聞かせて下さい。

”おしゃれハウスくによし”の國吉君がチャレンジショップをやるぞー!という事でスタートしてから6年経ったところです。天神橋の理事長を務めてくれて、10年目走ってくれようがですよ。理事長は大体2年から4年やけどね(笑) その前は、僕が理事長を4年させてもろうて、國吉君にバトンタッチしてやってくれるおかげで、僕らも企画の仕事も出来るがですよ。難しい部分は理事長がやって、実働的な部分は僕がサポートしてます。」

 

 

▼中央奥が奥さん、左が妹さん、そしてお母さんと一緒に。

 

みんながおってくれて、自分達がある

 

ー大田さんは前理事長で、現在は副理事長なんですね。
「もし國吉君がもう出来ん言うたら、次はまた僕に戻ってくるしかないんですよ。青年会長を”高知新聞/野元販売所”の野元君が居るから、そのまま頑張ってもらいたい。僕らも後10年ぐらいやろうと思うけど、走れるだけ走って、次の世代に商店街をバトンタッチしていける状況を作りたいという感じです。」

 

―チャレンジショップを卒業したお店がアーケード内にだんだんと増えてきてますね。

「チャレンジショップ卒業生の第1号がヤナダのミシン屋さん、第2号が森自転車さん、第3号がkariyaの楽器屋さん、第4号が時計修理のKeiさんです。今度は整体屋のはるさんが卒業する予定なので、天神橋の空き店舗が徐々に埋まってきてます。今までは天神橋で作業する時に、2人ぐらいでやりよった作業が、今は7~8人になりました。チャレンジショップの期間が終了してから出店までの大家さんとの間に自分達が入って、お互いの希望金額と要望をすり合わせてます。協力的な大家さんのおかげで天神橋のメンバーが増えてるので、ありがたいです。」

 

 

―大田さんの言葉はいつも自分のお店ではなく、地域全体を考えてますよね。

「ひとりじゃ何にも出来んもんね。家族も含めたみんながサポートしてくれるけん出来るわけで、人との繋がりいうがはホントに感謝しかない。ほんまに毎日それ。で何年か前のこと思い出したりして。あの人にはこうしてもろうたとか。”人にしてもろうたことは、絶対忘れたらいかん”という言葉は父親がよう言いよった言葉で、それはホントに自分もそう思う。でも、自分がしてあげたことはけっこう忘れる。そんな感じで、やっぱりおせっかい焼きですね。」

 

 

▼得意なことは「ひとを笑顔にすること」 苦手なことは「アイロンがけ」

 

 

 

問い合わせ

寝装の太田

高知県四万十市中村天神橋31

営業時間   9:00~19:00 

年中無休(元旦のみ休業)

TEL 0880-35-3017