精密採点DXの得点については、今までにも色々と書いてきましたが、改めてまとめてみます。以前にも似たような内容を載せているので、そちらにも目を通して頂ければ思います。
採点カラオケについては、実際に録音した特殊歌唱の音源を示して解説してみても、かなりの割合で、きちんと理解してもらえない場合が多いようです。一部の人には、参考になっているはずですが、聞く耳すらもたないまま、「高得点音源は~~」という風な否定的な意見をいう人が多いようです。挙句の果てには、「指南役にでもなるつもりなのか?」等々、採点に関する情報を、悪い風に捉える人も多いようです。これは、ゲームを楽しんでいる人に言っているのではなく、採点の仕様をきちんと理解できていないにもかかわらず、頭ごなしに否定している人(ゲームで遊んでいる人にケチをつける人)に向けて言っています。点数は、いい歌の基準になりませんし、あてにならない事については、同感です。ただ、点数を出して遊んでいるだけの人に、「意味が無いからやめろ」など、自分の主観を押し付けようとするのはどうかなあと思います。同じような言い方を、採点ゲームではなく「カラオケ」に置き換えてみると、「カラオケ趣味とか馬鹿らしいからやめろ。素人の歌(カラオケ)を聞くのは時間の無駄。プロの歌を聞けばいいでしょ。カラオケとか何が楽しいの?カラオケとか意味ねーじゃん」などなど、同じ理屈で否定的な事を言えばキリがありません。人の趣味は自由ですし、頭ごなしに否定しても、何にもなりません。自分の言動がどういうものなのかすら気付けない人が、狭い視野の主義主張を、他人に押し付けても何も変わりませんし変えれないと思います。何様のつもりか知りませんけど、一生懸命取り組んでいる人や楽しんでいる人に対して、何事も否定的な人は、凝り固まった頭をほぐした方がいいのではないでしょうか。意味があるとかないというのは、本人が決める事ですし、他人がとやかく言う事ではありません。自信を持つのは自由ですけど、その程度の考え方で一体何をわかっているのかという気がします。
私の場合、採点記事については、自分で検証して結果を出してから書いている内容が多いです。憶測だけの、まったく結果を出さない状態で記事にしているわけではありません。超高得点でよく言われるのは、下手な高得点という内容ですね。ゲームの仕様に合わせた結果、そういう風に聞こえるのであれば、ただ単にゲームの仕様がそうなっているだけです。得点も伴っているなら否定しようがありません。下手に聞こえるとしたら、どうして下手に聞こえるのかを、細分化して理解できればいいだけです。ただ単に下手に歌っても100点は出ませんし、下手に歌えば誰でも100点が取れるなら何の努力もいりません。確実に100点を取るというのは、それなりの歌い方をしない限り絶対に無理です。下手に歌えば100点を取れる事は、絶対にありません。
もしも、採点歌唱を理解しよう、やってみようと思っても、なかなかうまくいかないのなら、常識に捉われすぎている状態かもしれません。常識に捉われすぎている人は、ゲームの攻略を含め、新しいチャレンジに向きません。今ある中で、言われた事だけを守ってやっているような作業に向いています。新しい気付きや発見をしたいなら、子供のような感覚を忘れてはいけないのかもしれません。世間的には、そういう人ほど変人扱いされますし、実践するのは難しいのかもしれませんが、ある意味幼稚に(馬鹿に)ならないと解決しない事は、多いような気がします。常識的な人ほど、大人には無理とか、年齢的に無理とか、潜在的に自分の限界を決めてしまっているのではないかと思います。
また、多くのスコアラーたちが実践している得点の出る歌い方について、批判したいなら、作った人に言った方がいいです。狙って100点が出せる人なら誰でも知っています。それは、「ゲームの仕様」です。欠陥ではなく、現時点での仕様です。もしも高得点を取れて歌が上手いと言っているなら、100点にはほど遠いあまりわかっていない自称スコアラーか、天然採点歌いの勘違いな人と考えられます。何の世界にもたまに居ますけど、理論や理屈を超越してできてしまう人が存在します。俗に言う天才です。そういう類の人は、自然にできているので、細かい事をわからない状態のままで、結果を出しています。そこから勘違いが生まれている場合は、あるかもしれません。
採点批判している殆どの人は、自分で労力を使わず(100点やそれに近い所まで採点をやらない状態)に、ネット上に溢れる情報のみを組み合わせて、都合よく解釈している人が大多数ではないでしょうか。そもそも、得点を歌の上手い下手の基準にしている時点で間違っていますし、ゲームを全く理解できていません。得点から確実にわかるのは、ゲームの上手い下手であり、歌の上手い下手(表現や人に聞かせる能力の上手い下手)は、わかりません。
本当に採点カラオケをわかっているなら、他人の点数や色々なアプローチの得点を取る歌い方について、気にならないはずです。歌唱力がどうこう言うのは勝手ですが、得点の取り方も見抜けないような状況で、一体どれだけの事がわかるのかという疑問も湧いてきます。「何々はこうだ」と決め付ける考え方では、新しい気付きは得られません。もう少し柔軟な考え方と感覚を持つ必要があります。
一番わかりやすいのは、自分で100点を出してみる事です。「採点は、あてにならない」と言いながら、他人の点数が気になってしかたない人は、何回も100点を出してみるしかないです。採点に関してとやかく言いたいのなら、スタートラインは、それからと思いませんか?
何度も言ってきましたが、採点カラオケは、ただのゲームです。歌の上手い下手とかの基準にしたいなら認識が甘いです。「音程は正確」と考えているなら、それも認識が甘いです。点数が低ければ良い歌とも言えませんし、高いから良いとも言えません。どうして点数が出ているのか聞けるようになった上で、なぜ良い歌は上手く聞こえるのかを、聞けるようにならなければ、点数に踊らされ続けます。主観で上手い下手と感じるだけでは何も解決しませんし、上手い歌の要素まで聞けるようになりたければ、発声方法と声質の関係も理解する必要があります。更に、録音状況の違いによる音質変化や、機材の調整具合なども見抜けるようにならないと、正確な認識はできません。リズム感や音程感覚は、音楽的にも楽譜的(ガイメロ通りの全くアレンジのない正確な状態)にもイメージできる必要があります。好みだけですべてを片付けている状態だと何も解決しません。
採点カラオケと歌の表現を、両方理解するには、膨大な時間と労力が必要です。多くの人は、認識が甘いまま(すべての理解が甘いまま)主観で語ってる場合が殆どではないかと思います。妥協すればいくらでも妥協したままで済む事ですし、それほど深く考える必要もないのも事実です。ただ、他人の点数が気になるとか、下手な高得点とか、上手い高得点とか、そういう次元で点数に踊らされ、その程度の認識しかできないなら、もう少し理解した方が気が楽だと思います。採点を気にしない場合でも、どうして良く聞こえる歌なのかを聞けるような知識と耳があれば、採点の仕様は見抜けるのではないかと思います。また、見抜けるような人は、「高得点は」とかいちいち大騒ぎしないと思います。
ある程度理解を深めれば、他人の点数に興味もなくなりますし、高得点の音源を聞き漁る必要もなくなります。点数なりの歌い方というのがわかるようになれば、参考に聴く必要もないですし、聞いてみれば何をやっているのかもわかります。他人の点数や行動について、いちいち妬む事ほど、無駄な事はないのではないでしょうか?
採点カラオケの得点からわかる事は、ゲームの採点基準を満たしているかどうかだけです。歌唱力というような曖昧な内容は、細かい判定基準になっていません。各パラメーターの総合点と、パラメーターに現れない加点要素を満たせば100点が出るというだけのゲームです。見えない加点要素は、声質と声量を注意深く聞けばある程度予想できますし、パラメの要素については、聞こえた通りの結果しか出ません。
パラメの各項目については、部分ごとに正確に聞けるかどうかだけです。部分ごとに聞く(聞ける)というのは、リズム、音程、抑揚(強弱の加減)、ビブラートの出来、ロングトーンのブレ具合、声の安定感、を主観を入れずに聞けるかどうかという事です。音程にしても、リズムにしても、どの程度の精度で聞こえるかは、訓練しかありません。ある人の正しいという精度は、ある人には甘いという事もあります。自分の限界(力量)は、常に高みを目指さないと、進歩しません。「自分は正しい」と自信を持つ前に、上には上があるという心構えが必要です。
その他に、見えない加点要素に関係している響きやパワー(音圧のかかり方)を聞ければ、ゲームの力量については、すぐに把握できてしまいます。そこに歌の上手い下手という主観は全く必要ありませんし、排除して考えないと聞こえてこない部分です。殆どの人は、歌を聞いていると主観ばかり入ってしまい、採点の要素を正確に聞けていないと思われます。今まで聞いてきた、「自分の理想のお手本的な歌い方だけを正しい」という常識にしている限りは、何も気付けません。なかなか聞こえてこないなら、自分の主観や世間一般的な歌い方を、すべて切り離して考える必要があります。点数は、要件を満たせば、満たしただけの点数が出るだけですから、主観はいりません。できるだけシンプルに聞く必要があります。
以前にも書いたような気がしますが、常識は、時代時代で変わります。良いものの基準も変化し続けます。昔のアナウンサーの話し方と現代のアナウンサーの話し方の違いみたいなものです。どちらが正しいというのもありませんし、時代時代の価値観や人の好みが変わってきているだけに過ぎません。採点歌唱をきちんと理解したいなら、「何々は正しい」と決め付ける考え方を捨てた方がいいです。物事を決め付ける傾向のある人は、考え方を変えない限り、採点の仕様を理解するのは難しいかもしれません。
では、歌の上手い要素はどうやったら聞けるかですが、発声方法の使い分け、リズムの取り方、わずかな間など、人それぞれやり方があります。歌の表現力を上げる作業は、採点で100点を出すよりも時間がかかり、終わりのない作業です。採点カラオケのように、結果がない分、妥協すれば簡単ですし、妥協しなければ更に難しいです。自信過剰の人は、適当な所で妥協している、ある意味自分に優しい人なのかもしれません。それはそれで幸せな事かもしれませんね。
表現方法については、細かい部分までわかりやすく説明できたとしてもほとんどの場合、核心を教える人は少ないです。企業秘密みたいなものですし、たいていわかっていても教えないと思います。1つ言える事は、自分も同じようなレベルなら、何をやっているかわかるという事です。同じようなレベルか、それに近い所までできていないと、中々聞こえてきませんし、本当に理解するのは難しいと思います。全部教えるという先生が居るなら、とてもラッキーかもしれません。残念ながら私自身は、そういう指導者に出会ったことも見た事もありません。(明らかにレベルの低すぎる人が教えているような場合は除きます。)
「声質がすべて」で済ませているうちは、それ以上の事は何もわかりません。生まれもっての声質は、変えられませんが味付けは変えられます。生まれ持ってのものではなく、味付けをどういうバランスにするかが、腕の見せ所ではないかと思います。生まれ持っての声質よりも、どれだけ技術を使った歌い回しをしているかが、歌の上手い下手になります。そういう聞き方ができる人は、歌をわかっている人ですし、好みや主観で上手い下手を決めるような事はないはずです。好みや主観で否定するのは、一番簡単です。そういう考え方でいる限りは、今後も何もわからないままの状況が続くかもしれません。
しかし、普段聞きたい歌というのは、主観的に好きなものになるのは、否定できません。技術が高いだけがいい音楽にはなりませんし、技術だけでは味気ないものになりがちです。技術が高い方が優位なのは間違いありませんが、最終的には、バランスになります。技術だけでは心地よさは出ませんし、技術がすべてではないのも間違いありません。最終的には、理屈ではないのかもしれませんが、より上達したいなら感性だけでは厳しいと思われます。主観に逃げるのは一番簡単ですし、何の理屈もいりません。負けず嫌いの人に多いのですが、主観で批判しているようだと何も変わりません。自分より優れている部分は、認める心構えがないと、何の進歩も発見もできないような気がします。
何はともあれ、100点を常に出すようなコントロールや、上手く歌うコントロールについては、継続して続けていないと維持できません。精度の高いコントロールを維持するというのは、ゲームに限らず同じような努力が必要です。ゲームにせよ、聞かせる歌にせよ、高いレベルを維持するというのは、相当な労力を強いられるのは間違いありません。上手い下手以外にも、その人がどう変わってきたかも聞けるのも必要かと思います。また、どんな事をして練習しているかを考えながら聞いたりもできるような気がします。2年前のDAMとも音源と、現在の音源で変化している人も多いですし、ほとんど変わっていない人も居ますね。変わっているような人の音源は、色々と新鮮さを感じます。音源からわかる情報は、以外に多いような気がします。上手い下手だけで片付けるのではなく、常に問題意識を持つ事を心がけるべきかもしれませんね。
長くなりましたけど、心構えや考え方は、個人の自由ですし、強要することはできません。最終的には、やりたいようにすればいいだけです。これという結論は出ませんけど、何かヒントになれば幸いです。