3月28日(土)、大宮のソニックシティ大ホールで行われた日本フィルハーモニー交響楽団さいたま定期演奏会を聴いてきました。
埼玉県の大宮に行くのは初めてで、さぞかし遠いだろうと思っていましたが、東京からJRで40分ほど。ホールも駅から数分となかなか便利。
季節は春。天気も良い。
ホール近くの桜もきれいに咲いていました。
ホールの建物です。
大きなホールで2500名収容だそうです。
ロビーには↓
ホール内は↓
私が座った2階席から舞台を見るとこんな感じです。後ろの席は一段と高い位置で、高所恐怖症の人は怖いかもしれません。
チケットを購入したのは9月頃(チケット発売はそのずっと前)ですが、まあまあ選ぶ余地があるほど、残席がありました。大宮田と東京と違い、席が埋まらないのかなと思っていたのですが、3月になり、残席が減り、演奏会の数日前に完売。そんなわけで、当日はお客さんがびっしりと詰まっていました。
ロビーをうろついていると過去に会ったことのある牛田さんファンの方と出くわしたので、思い切って声をかけました。顔はわかるけど、名前を把握していない。SNSの名前を聞いて、あの方かと判明し、安堵。SNSで投稿している人は同志のような気持ちで見ているのですが、実物はわからない人が多くて、この頃、何人かの人と紹介し合い、つながりを持ててうれしいです。
【プログラム】
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」
指揮:尾高忠明 ピアノ:牛田智大 管弦楽:日本フィルハーモニー交響楽団
クラシックの王道中の王道のベートーヴェン。そして、有名な2曲のラインナップ。
ですが、「運命」を生で聴いたのは随分前(何十年前)だし、「皇帝」も聴いた覚えがありません。配信や昔のFM放送では沢山聴いていますが、クラシックの演奏会に戻ってきてから、まだ聴いていません。
そんなわけで、ベートーヴェンのこの曲がとても新鮮に感じられました。演奏も昔のゴリゴリの感じではなく現代的なスマートな印象を受けました。
「皇帝」は、中学生時代、朝の放送で流れていて、始業時間が近いことを知らせる役割をしていました。遅刻寸前に教室に入っていたため、この曲を聴くとあせって走っている光景が若い頃は目に浮かんでいました。曲として普通に聴けるようになったのは、つい最近のことです。名曲ですが、どの演奏がいいかとなると、今ひとつ納得するものがないのが「皇帝」なのです。年を取った演奏家のものはテクニックのほころびが気になるし、若い人のバリバリ弾くだけの演奏もなんか味気なく感じます。
この日の牛田さんの「皇帝」は私の今まで思っていたベートーヴェンとかなり違った演奏。柔らかい音、よく歌ってとてもロマンチック。こんなに甘い感じのするベートーヴェンって、不思議!音が自然に流れて、オケとの交わりも美しい。牛田さんらしい演奏。2楽章の甘美な音の世界は心が満たされていって、とても気持ちが良い。2楽章から3楽章への以降の和声の響き、オケとの調和が曲に彩りや次への予感を感じさせてくれる。3楽章は生き生きとしたリズムに乗り、はじけるように曲が進んでいきます。
音が小さかったと言っていた人もいますが、私の席からは十分にピアニシモの音もきれいに聞こえました。そして、ピアノの音がオケの音に埋没するとなく、かといって目立ちすぎることなく、素晴らしいアンサンブルでした。
ソリストアンコールは、なんとブラームスのOP118-2の間奏曲。ツアー中とはまた違った演奏でした。しみじみと心に響きました。
休憩中に舞台の上手と下手に置いてある盆栽を見てきました。
盆栽清香園の方が展示して下さったそうです。
後半は、「運命」。指揮者の尾高忠明さんは、若い頃、よくNHKのテレビで見ました。当たり前ですが、いつのまにか年をとられ、今78歳だそうです。私自身も高齢者の仲間入りだから、尾高さんだってじいさんになっているのは当然と言えば当然。
「運命」は最初の1楽章の出だしが決まるかで、それこそ曲の運命が決まる曲ですね。以前、指揮者の高関さんが決まらなかった時は、すごく落ち込むといった話をされていました。
「運命」は、学生オケの時、4月の勧誘の時に、このダダダダーンを演奏していましたが、あまり上手くいった試しがなく、運命を使ってはだめだったのではとないかと今になって思います。
この日の1楽章は、何の憂慮することなく見事に決まりました。あの掛け合いが決まるとこれほど気持ちよく聴けるんだ!プロってさすがだなと思いました。
全体的に整然とした重くならない今時の演奏だったと思います。テンポもほどよく、安心感のある演奏でした。
この日のチラシに「音楽の礎、人生の礎」という文言がありました。確かにベートーヴェンはクラシックの礎となる作曲家の一人ですね。多くの革命を起こした作曲家でもありますね。
ピアノリサイタルだと観客の9割が女性ということがよくありますが、この日はベートーヴェンの交響曲が組み込まれているせいか男性客も多かったです。もちろん、牛田さんのファンの方もたくさんいましたが、その割合はとても少なかったように感じました。
曲が終わり、指揮者の尾高さんがあいさつされました。2階席だったので、話はよく聞き取れませんでした。SNSで投稿してくれた人によると、このソニックシティホールで演奏するのも牛田さんと協演するのも初めてだとのこと。(話の一部です)
アンコールは、モーツァルトのディヴェルティメントK.137より第2楽章。ベートーヴェンからのモーツァルトのディヴェルティメントは、クールダウンに最適な曲。きょうもいい演奏会だったなと感じるひとときでした。
帰りは、サイン色紙とアンコール曲が掲示されていて、その写真を撮るのに並びました。のんびり並んでいると、牛田さんのファンの人の群れに遭遇。以前会った人と話をすることができました。
牛田さんファンはほとんど遠征。東北や北陸から来てる人がいて驚きましたが、大宮は北陸や東北新幹線の途中駅であるので、意外に遠くないのですね。3時間ぐらいの移動時間なら、日帰りできますから。
大宮から品川へ戻り、少し遊び、夕食を食べ、新幹線に乗り、帰宅。お出かけは楽しいですが、この頃疲れが後から出て、戻るのに時間がかかります。お出かけ日の翌日のピアノ練習ははかどらない!です。あちこちで演奏会を開くプロのピアニストの体力にも感心します。どうやったらパフォーマンスを維持できるのかしら?不思議でなりません。





