地域の「防災サミット」での講演 | 山野ゆきよし日記

地域の「防災サミット」での講演

 3月10日、金沢市の田上公民館で開かれた「防災サミット」で講演。50名近くの方がお越しになったという。

 

 第一部では、先の地震を受けて田上校下で開設した避難所の運営について、ここで振り返っておこうというもの。第二部は、私が通信事業者としてまた金沢市長経験者として行ってきた能登半島地震対応についての報告(講演)。

 



 田上校下では、田上新町町会の一部で家屋が損壊するなどの被害があったこともあり、100名を越える方が、開設された避難所に来られたという。その際の、さまざまな課題等々を、今一度整理しておこうという試み。これは大いに意味がある。

 こんな話し合いの積み重ねが地域力を高め、ひいては、地域の方たちの安全安心な生活につながっていく。お世話された方たちのリーダーシップは素晴らしい。この動きが、金沢市内、石川県内でももっと広まってほしい。

 第二部での私の講演は、これまでソフトバンク社員として取り組んできたことを中心に。キーワードは、「情報もインフラ」。

 ソフトバンクを含めたキャリア各社の技術陣が、電波の早期復旧のために取り組んできたこと、自治体・医療関係者等支援団体さらには各種学校への通信機器の貸与、避難所への通信支援ツールの設置、スターリンクを設置しネット環境を整備してきたこと、WOTAを活用して生活インフラの一つである水の確保に努めてきたこと等々。

 さらには、ネット検索の傾向を分析して、有事の際、人々が求めている情報を推測し、これからの防災計画に生かしていくこと、被災した際の人の流れをGPSで追跡していき、これからの対策(やはり、防災計画)に生かしていくこと、MaaS(わかりづらいかな?今度、ここでも取り上げます)を活用した支援施策等々。

 

 さらには、金沢市長経験者として個人的な知見、人脈を活かした支援について。こちらは、時間がなくてほとんど触れることができなかった。もっとも、これをしゃべりだしたら二時間余の講演になってしまう。

 直接、地域住民の方たちができ得ることではないことも含めて、知識のバックボーンになればと話させていただいた。

 おそらくは、ほとんどが、なんとなくわかってはいたが、系統立って聴くのは初めてのことばかりであったのでしょう。また、私なりにわかりやすく話したこともあってか、皆さん、真剣に聴いてくれた。終了後も、いろいろと声をかけてくださる。

 

 災害に対する意識付けの一助になってくれればうれしい。

 

 それにしても、このタイミングでこのような会をすることにした関係者の意識の高さには心から敬意を表したい。ステキです。