アラン・ドロンさんが亡くなった。

 

僕はナマの彼を見かけたことがある。

 

80年代の終わりだったような気がするけど、

一時期、僕が広島に住んでいたころ、

彼が来広したのだ。

 

なぜやって来たかと言うと、

彼は絵画のコレクターで、

集めた絵画を売るために、

市内のホテルの展示会の会場で、

みずからセールスするためだ。

 

展示会はたぶん東京や大阪でも開催されたはず。

 

アラン・ドロンさんは1935年生まれ。

そのころ彼は50代になっていた。

 

若いころ売れに売れた彼も、

仕事が減ってきていて、

少なくなった収入を補うために、

絵を売りに出した、

という噂を耳にした。

 

彼が来ているという情報を得て、

僕は夕方、展示会場を訪れた。

どこのホテルだったかは覚えていない。

 

会場に入ると彼は、

地元テレビ局のインタビューを受けていた。

 

おそらくニュース番組の生中継。

マイクを向けていたのは、

見覚えのある女性アナウンサーだった。

 

そのアナの顔も名前ももう忘れてしまった。

 

アラン・ドロンさんの顔は、

ライトで照らされていた。

色白で、ただでさえ美しい顔が、

まぶしく輝いていて、

僕はまさに「われを忘れて」見とれてしまった。

 

アンビリーバブル!

 

この人間社会ではなく、

異世界からやって来た人。

そうとしか思えなかった。

 

僕が直接目にした男性の中で、

彼ほどの美男子はいない。

彼がダントツでナンバーワン。

 

飾られていた絵に関しても記憶にない。

たぶん印象派だったような気がするけど、

気がするだけ。

 

 

食事のとき、たいていYouTubeを観ている。

しかし、今朝は観れなかった。

 

サンフレッチェファンと、

昨日の試合相手の名古屋ファンの、

ネットの書き込みを読むのに、

時間がかかったからだ。

 

サンフレファンの書き込みは、

毎日読んでいるけど、

試合があるととうぜん分量が増える。

 

名古屋ファンの書き込みを読んだのは、

相手側からの意見が、

参考になることがよくあるので、

試合のあとは、サッカーの勉強のために、

そちらも必ず読むようにしているからだけど、

もちろんそちらも分量が多い。

 

ということで、

YouTubeまで手がまわらなかった。

 

夕食時は2篇観た。

「あかでみっくなカレッジ」チャンネルの、

廃墟シリーズの新作と、

「Joe HaTTab」チャンネルの旧作、

北キプロス・トルコ共和国篇。

 

前者は岡山・玉野市の、

廃ホテルのレポート。

 

建物の外側だけつくり、

内部は骨組みのままで、

開業されることなく、

バブル崩壊時から放置されているという代物。

 

玉野市には宇野港がある。

かつて中国と四国を結ぶ大動脈だった、

宇高航路の宇野港。

 

その宇野港が瀬戸大橋ができたことで、

寂れてしまう。

その代わりに瀬戸大橋ブームに乗っかって、

立派なホテルをつくって、

観光客を迎え入れよう、

という魂胆で計画は進行した。

 

ところが、つくり始めた年に、

バブルがハジけてしまって、

計画を続行するわけには、

いかなくなったのだ。

 

よくある話だけど、

ふざけているのは、

そのホテルをつくったのは国と玉野市で、

ドブに捨てた建造費40億円が、

すべて税金であること。

 

内部までつくっていれば、

さらに30億円かかっていたそうで、

外側だけで中止になってよかったけど、

それにしても、とんでもない話だ。

 

 

キプロスの南北の分断事情は、

ある程度は知っていた。

 

なので動画を観て、

アンビリーバブル!

という感じではなかったけど、

もともと1つの国が分断されて、

いっこうに統一の気配がない。

 

こちらも、とんでもない話だ。