『薔薇の沈黙ーリルケ論の試みー』

 (辻邦生/筑摩書房/2000)

を読み終えた。

2003年以来2度目。

 

その本でネタになることは、

とりあえずすべて書いたし、

今日読んだページで書くことも特にない。

 

2冊続けてリルケにまつわる本を読んだので、

彼について少し理解が深まった。

いま言えるのはそれだけ。

 

で、次に何を読むか考えたのだけど、

いったんリルケを離れて、

 

『詩という仕事について』

 (J・L・ボルヘス/鼓直訳/岩波文庫/2011)

 

を再読することにした。

 

読み終えると必ず巻末に書き留めている、

読了日を見てみると、

発売からちょうど半年後の「2011.12.23」。

本文には、かつて愛用した、

コーラルカラーのサインペンで、

おびただしい数の傍線が引かれている。

 

しかし読んでタメになったという、

おぼろげな記憶があるだけで、

内容はまるで覚えていない。

 

情けないことだけど、

歳とって読んだ本で、

何か覚えていることなど滅多にない。

気になれば読み返すしかない。

 

とにかくいま詩を学んでいる僕にとって、

もってこいの本だと思うのだ。

 

 

サンフレッチェの公式サイトを見ると、

今週末から今季第2弾の、

選手とのコラボグルメが販売される、

という案内が載っている。

 

大迫敬介選手とのコラボは冷やしうどん。

題して、

「サコどんのNo.1がねうどん(冷やしぶっかけ)」。

 

「がね」が何のことやらわからない。

で、調べてみると、

大迫選手の故郷の鹿児島の言葉で、

「カニ(蟹)」という意味。

 

料理の場合は、

「さつまいも入りかき揚げ」が、

見た目カニに似ているので、

「がね」と呼ばれているとのこと。

 

写真を見ると美味しそう。

しかし味を想像してみると、

うどんと組み合わせるには、

僕的にはイマイチ。

やはり広島風の小海老のかき揚げのほうに、

軍配が上がると思った。

 

鹿児島の食べものでは、

1度しか口にしたことがないけど、

「さつま揚げ」が絶品。

他の地域で作られたものなんて、

話にならない。

 

鹿児島弁は中学の修学旅行で、

南九州をまわったとき、

バスガイドさんに、

「よかおごじょ」(素敵な娘さん)

「よかにせどん」(好青年)

を教わった。

なぜか今も覚えている。

 

大迫選手の「がねうどん」は ¥950。

スタグルとしてはまずまずの値段。

しかし越道草太選手の、

片方の手のひらに乗るだけの量しかない、

「コッシーのガンガンいこうね! チャーハン」

の¥1,600はあまりに高すぎ。

売れるとは思えないのだけど。

 

去年カープが、

デビッドソン選手の子供の頃からお馴染みの、

ハンバーガーを売り出した。

 

しかしどこをどう見ても普通のハンバーガー。

特別な具も入ってないし、

特大サイズというわけでもない。

なのに¥2,000。

買う人がいるんだろうかと思っていたら、

すぐに販売中止になった。

 

そのことを思い出した。

 

ところでそのタイトルの、

「いこうね!」は「こうね」と掛けている模様。

「こうね」は広島弁で「牛の肩バラ肉」だそうだけど、

知らなかった。

 

いや、去年だったろうか、

広島弁を特集した記事をここで採りあげたとき、

その記事に載っていたような気もする。

いずれにしても広島人の僕が、

知らなかった理由はわからない。

 

 

ところでカープの場合、

コラボグルメの新発売のときは、

いくつか用意されたサンプルの中から、

選手が思い悩んで1つに絞り込んでいく様子を、

かならずYouTubeで公開している。

 

そのほうがファンにより興味を持ってもらえるし、

買ってくれる人も増えると思うのだけど、

サンフレッチェはなぜしないのだろう。

こないだのレジーナのコラボグルメも、

動画公開はXのみ。

Xのポストはすぐに闇の中に消えていく。

 

僕は不思議に思うのだ。