内房の黄昏。

 

 

撮影日は2004/6/13。

撮影場所は袖ヶ浦海浜公園。

左手にアクアラインが見える。

波打ち際の2つのシルエットは、

釣り人だったか恋人だったか。

 

この写真を載せたことに、

とくに理由はない。

 

何かブログのネタになる写真はないかと、

キリのいい20年前の写真ファイルをひらいてみると、

なぜかこの写真の印象が強かったのだ。

 

そのころ僕は暇があると、

千葉県内のあちこちに出かけていた。

 

電車で行くときと車のときがあったけど、

このときは車。

最寄りの袖ケ浦駅から海浜公園までの道筋は、

殺伐としていてとても歩く気がしない。

 

ただこのときは、

目的地をあらかじめその公園に定めた、

「半日旅」ではなかったと思う。

 

当時住んでいた稲毛区の北の外れから、

南に向けてふらふらと車を走らせていると、

気づいたらその公園に、

たどり着いていたという感じ。

 

着いたときはまだ陽が高く、

空も海も明るかった。

 

ちょっと立ち寄って、

どこか他のところに行くつもりだったけど、

瀬戸内海のような穏やかな海を眺めていると、

今日はここだけでいい、

夕暮れまで居て、

対岸の大都会の彼方に沈む、

夕陽を見て帰ろうと思った。

 

設計がテキトーすぎる公園。

何の面白味もない場所で、

どのようにして、

時間をつぶしたか覚えていない。

 

夕陽は美しかった。

そして、非日常的で印象的な光景を前にしたとき、

いつもそうであるように、

僕は強い孤独感を味わった。

 

ウソいつわりなく、

僕にとっては幸福なひととき。

 

その幸福に浸りたいために、

僕は千葉県内をうろうろしていたのだと思う。

 

 

今日の言葉。

 

〈他人のことにいらぬ心配はするな。

 君の仕事をはげんで強くなれ〉

 (大山定一訳)

 

『薔薇の沈黙』に引用されている、

セザンヌの言葉。

 

辻邦生はその言葉について、

〈それはよほどの忍耐と不屈の意志がなければ

 不可能な道だろう〉

と述べているけど、

むずかしさは関係ない。

僕をムチ打ってくれる言葉だし、

僕は覚えておくことにした。

 

 

ルヴァン杯、サンフレッチェは、

3-2でヴェルディに勝利。

 

終盤1点差に詰め寄られたけど、

逃げ切れたのは日曜(5/19)の京都戦で、

トンネルを抜け出せたからだろう。

無勝利街道が続いていたら、

思わぬミスが出たりして、

軍配が逆に上がっていた可能性は充分にある。

 

勝利を呼び込んだ第1の要因は、

1点リードの前半14分、

大橋祐紀選手がGKとの1対1を制したことだろう。

 

相手選手の安直なパスをカットして生まれた、

ビッグチャンス。

GKとぶつかりそうになりながら、

慌てずにループシュートを決めた大橋選手。

 

何てことないプレーのようだけど、

さすがJリーグ屈指の点取り屋。

決めるべき場面は確実に決め切る。

 

2点差になったことで、

早い段階で圧倒的優位に立つことができ、

ヴェルディは劣勢を跳ね返すことができなかった。

 

ちなみに先制点も大橋選手。

今日は大橋Day。

 

連勝したので、

次のセレッソ戦(5/26)も期待できる。

そこで勝てば勢いは本物になるだろうし、

仮に負けても、

暗黒期間の頼りないサンフレッチェに、

もう戻ることはないはず。