2009年から15年間、
果物ばかり食べているという、
フルーツ研究家の、
中野瑞樹(1976〜)さんにまつわる記事を読んだ。
100%果物ではなく、
果実野菜のキュウリやトマト、
それからたまにナッツなども、
食べているようだけど、
驚いたのは水もお茶も飲まないで、
水分もすべて果物から摂取している、
ということ。
まさかそれで問題ないとは!
果物だけで生きていけるのなら、
果物は美味しいし、
できれば僕も中野さんにあやかりたいと思った。
ただ僕の食生活は、彼が拒否している、
豆(金時豆、枝豆)、芋(サツマイモ)、
米(玄米)、パン(全粒粉チャパティ)への、
依存度が高い。
それらをやめるのは簡単ではない。
というか果物は高額。
僕の経済力では実現不可能だけど。
中野さんはラーメンやお菓子は、
もう食べたくないと言っている。
その件に関しては聞くほうが間違っている。
ラーメンもお菓子も、
それなりに美味しくはあるけど、
普段の食生活から除外してしまうと、
食べたいと思うことなんてあり得ない。
その程度の食べものだ。
いずれにしても、ひさしぶりに言おう、
「命より健康が大事!」
中野さんは健康そのもののようだけど、
つねに健康であるために、
食べなくていいものは僕も食べたくない。
『散歩哲学』 (島田雅彦/ハヤカワ新書/2024)
で今日読んだのは、
東京の十条を歩くくだり。
「せんべろ」という言葉が初耳。
調べてみると、1,000円でベロベロに酔える、
立ち飲みや安酒場という意味だった。
埼京線十条駅前の「斎藤酒場」という店が、
〈せんべろの最初の聖地〉とのことだけど、
そちらはGoogleEarthで見てみた。
それはさておき、
そのくだりは飲み歩き的おもむきなので、
酒を「卒業」した僕には面白くない。
それから、とあるモツ焼きの名店に、
最後にたどり着くわけだけど、
僕は肉も「卒業」しているので、
モツ焼きの話をされても興味が湧かない。
モツ焼きに関しては、
僕はたぶん食べたことがない。
肉好きの人は信じられないだろうけど、
モツは気味が悪い。
なので避けてきたのだと思う。
あと、今日は1/8000の、
道路地図をワキに置いて読んだのだけど、
著者はたぶん地図で確認しないで、
記憶だけで書いているのだろう。
おかしな箇所があるのだ。
たとえば、
〈演芸場通りをさらに上っていくと、
交差点を抜けたところで下り坂に転じる。
住所は先ほどまでは上十条だったが、
この辺りから中十条になるようだ〉
という記述があるけど、
〈演芸場通りをさらに上っていく〉前にある、
篠原演芸場がすでに中十条だし、
〈この辺りから〉ではないのだ。
こういう散歩ものというか紀行文は、
僕だけでなく多くの読者が、
紙の地図をひろげて、
あるいはネットの地図をひらいて、
地名、商業・公共施設などなど、
作品に記されているいろんなものを、
チェックしながら読むはず。
なので少しでも間違ったことを書けば、
すぐにバレてしまうのだ。
1例にとどめるけど、
大文豪らしからぬというか、
書き手には許されざるその執筆姿勢、
弁護の余地はない。