ピッチクロックにまつわる記事を読んだ。
NPBも取り入れるべき、
NPBは危機感がない、
という内容だけど、
僕もそう思うので、
今日はこの件について。
かつては人気ダントツだったプロ野球も、
とうに1強時代は終わり、
終わってからは長期低落傾向にある。
しかも少子化で子供の人数が、
減ってきているだけでなく、
野球少年の数は激減している。
競技人口が減れば、
能力の高いプロ選手が、
生まれにくい状況になる。
そしてスター選手が、
海を渡る流れも緩まるとは思えない。
この先NPBのレベルは、
明らかに低下していく。
魅力のないスポーツに関心を持つ人はいない。
「ゆるやかな低落」が「急落」に、
いつ変わっても不思議はない。
MLBはピッチクロックを導入したことによって、
試合時間の平均が、
3時間3分44秒(2022年)から、
2時間39分49秒(2023年)に短縮し、
総観客数が、
64,556,658名(2022年)から、
70,747,365名(2023年)に増えたそうだ。
全30球団中26球団で、
売上げも伸びたとのこと。
もちろんピッチクロックだけでなく、
ワンポイントリリーフの禁止(2020年)や、
牽制球の制限(2023年)などの、
効果もあるだろうけど、
重要なのは試合時間が短くなったことによって、
チケット購入者の平均年齢が、
51歳(2019年/コロナ前)から、
45歳(2023年)と若くなっていることだ。
若い世代の人が興味を持てば、
低落傾向に歯止めがかかり、
何とか「繁栄」を保つことができる。
ピッチクロックは韓国も台湾も導入したとのこと。
NPBは本当に現状を甘く見すぎている。
僕が子供の頃の話をすると、
プロ野球はだいたい2時間ちょっとで終わっていた。
3時間なんて滅多にない。
試合は19:00開始。
テレビ中継が終わる21:00までに、
決着がつくことも多かった。
巨人のかつての絶対的守護神、
宮田征典さん(1939〜2006)は、
「8時半の男」と呼ばれたけど、
8時半頃に9回を迎えることが多かったからだ。
プロ野球を知った時点から、
短い試合が普通だった、
ということもあるかも知れないけど、
僕もダラダラと長くなる試合は苦手。
思い出すのは高橋里志さん(1948〜2021)だ。
20勝したとき(1977)は、
魅力あふれる投手だったけど、
彼は投球の間合いがやたら長いのだ。
僕はその頃よく球場に足を運んでいたけど、
ローテーションを思い浮かべて、
彼の先発が予想できる日は、
絶対に観に行かなかった。
逆に間合いが短いと言えば、
ナンバーワンは、
400勝投手の金田正一さん(1933〜2019)だ。
巨人に移籍してからは記憶が曖昧だけど、
国鉄時代はノーサインで投げていた。
投球というより、
テンポよくキャッチボールをしているような印象。
金田さんの場合は、
速いストレートと遅くて大きなカーブ、
その2種類しか持ち球がなかったので、
捕手もノーサインで問題なかったのだろう。
僕はそのキビキビしたピッチングが大好きで、
金田さんがマウンドに立つと、
食い入るようにブラウン管を見つめたものだ。
それから、ついでに言えば、
セリーグもDH制を採用すること。
打てない投手を打席に立たせて、
喜ぶファンはいないのに、
なぜいつまでも採用しないのか。
こちらも理解に苦しむ。