有名な漫画家が亡くなった件について。

 

最初に言っておきたいのは、

僕はその漫画家のことを、

今回はじめて知ったこと。

 

なので彼女の漫画を、

もちろん読んだこともないこと。

ドラマ化された作品も観てないこと。

テレビ局と揉めていたようだけど、

何が彼女に引き金を引かせる、

決定的な要因となったのかも知らないこと。

 

この件でまず思ったのは、

当然のことだけど、

彼女とテレビ局のあいだで、

原作のセリフをイジらない、

という約束ができていたのなら、

その約束を破った局が悪いということ。

 

あとひとつは、

漫画のような紙に描かれた作品と、

テレビドラマのような映像作品とは、

基本的に表現スタイルというか、

ジャンルが違うわけだから、

漫画をなぞるようにドラマをつくっても、

おなじレベルの作品にならないばかりか、

昔よくあった映画の「文芸作品」のように、

たいていは質が落ちるわけだし、

彼女はなぜ原作に忠実に制作することを、

ドラマ化の条件のひとつにしたのだろう、

ということ。

 

僕が漫画なり小説なりの作家で、

自分の作品を映像化したいというオファーが来たら、

ご自由に料理してください、

という返事をする。

 

原作と似て非なる作品が出来あがっても、

ぜんぜん構わないし、

映像作品として素晴らしいものが、

生まれることを期待するだけだ。

 

 

森永卓郎さんは膵臓がんのステージ4、

ということだったけど、

最新の検査では膵臓に問題はないようで、

「原発不明がん」という、

発端のわからない癌とのこと。

 

僕の場合も未解明の胃がんという診断で、

いまだ寛解には至ってないというか、

今の医学では寛解はあり得ない癌。

お仲間だ。

 

しかしそれにしても森永さんは、

検査データをアメリカに送って調べてもらうという、

とんでもない「高級医療」を依頼している。

治療費が高いと嘆いていたけど、

あたりまえだ。

 

 

昨日書いたレジーナの新加入選手、

李誠雅(り・そんあ)さんは、

日本人選手と北朝鮮の選手の違いを、

前者は、真面目で、

何ごともミスしないように、

丁寧に丁寧にする。

そしてうまくいかないと落ち込む。

 

後者は、思いきりがよく、

失敗しても、

今日は今日、明日は明日、

と楽観的に考える。

 

と言っている。

 

そういう傾向がありそうとは思うけど、

僕はサッカー選手にも、

北朝鮮の人にも知り合いがいないので、

なんとも言えない。

 

ひとつ言えるのは、

僕は後者のほうに好感を持つということだけ。

 

 

日本人については、

『鉄道大バザール(上)』の今日読んだ箇所にも、

乾電池を製造する日印合弁会社の、

副支配人を務めるインド人男性の、

見方が記されている。

 

〈義理がたいです。清潔で勤勉です。

 しかし、知性、これは皆無ですな〉(阿川弘之訳)

 

こちらは知性が皆無というのが面白かった。

 

おそらくそのインド人は、

自分の会社の社員しか、

日本人は知らないような気がするけど、

能登の地震のニュースに登場する、

地元の人たちを見ても、

知性あふれる人はほとんどいないし、

上から目線ではなく、僕だって同類だし、

間違った印象ではないのかも、

という気がした。

 

 

あともうひとつ、

イラストレーター「りおた」(1990〜)さんの、

サンフレッチェの選手を描いた展覧会が、

明日から1ヶ月、

そごう広島店でひらかれるようだけど、

僕は何年か前に彼を知ってから、

モチーフとなる人物の「核心」を、

的確に自分のカタチで表現できる、

彼の上手さに感心し続けている。

 

ほんと、天才!

とてもかなわない。