2001年大晦日の日没。

 

 

ちょっとピンボケ。

たぶん暗いのでシャッター速度が遅く、

手ブレが生じたのだろう。

 

感動的な光景だったし、

クリアに撮りたかったけど、

希望に沿うだけの腕がなかった。

 

場所は館山の先の洲崎。

沖に浮かぶのは、

左=伊豆大島、右=伊豆半島。

半島の山は天城山。

 

大晦日の夕陽は、

大島と半島のあいだに沈む。

それほど良い眺め、

なかなかない。

 

この写真を貼ったのは、

こないだ千葉に住む友人が、

広島の観光スポットを教えてほしい、

と聞いてきたという話をしたけど、

逆に広島の友人から、

千葉でいちばんお薦めの場所は?

という質問が来たら、

どう答えるか考えてみると、

洲崎と返事するのでは、

という結論になったから。

 

広島の海はおだやか。

だからおなじようにおだやかな、

内房はつまらない。

やはり太平洋が良い。

 

このブログのヘッダーの、

白里海岸も良いし、

刑部岬や野島崎も素晴らしいけど、

どこも海に島影がなくて、

そこがもうひとつ。

 

ということで洲崎しかないと思ったのだ。

 

もちろん石廊崎と大島のあいだの、

みじかい水平線に陽が落ちる、

絶景の日は多くないけど、

房総半島の南西端の岬は、

地の果て的な味わいもあるし、

僕は気に入っている。

 

ただ僕が洲崎を訪れたのは、

そのときだけ。

もう1度あの夕陽を見たいと、

ずっと思っていたけど、

結局、あっという間に時は過ぎ、

僕の体も不自由になって、

願いは叶わずじまいとなった。

 

内陸部では養老渓谷周辺も、

名所に値する魅力的なところ。

 

ただ僕が訪れたのは、

紅葉の最もきれいな時期で、

人の流れに押し流される、

というほどではないけど、

観光客が多すぎて、

自分の意思で自由気ままに歩いている、

と感じにならなくて、

居心地はイマイチだった。

 

近くの久留里城の、

ひなびたおもむきも悪くないけど、

いずれにしてもどちらも、

僕的には洲崎より上位には位置しない。

 

 

今日はぼんやりとした頭で、

なぜかそんなことを考えてしまった。

 

スーパーに行こうと思って出かけると、

5分と経たないうちに雨が降り出すし、

歯車がうまく噛み合わない、

集中力が湧いてこない1日だった。

 

 

夜になって、夕方公開された、

「historica」の新作を観てみた。

やはり案内人2人のトークは、

ほんわかしてて心がなごむ。

 

今日は奈良の最南部、

下北山村の前鬼(ぜんき)集落のレポート。

 

その超限界集落を、

1人で守っている老人男性が、

知的で高潔で心が洗われた。

 

そういう惚れ惚れするような、

立派な人を観たのは久しぶり。

 

もやもやしたパッとしない日だったけど、

最後にそのもやもやは払拭された。