今日は小澤一郎さんという人を知った。
サッカージャーナリスト。
彼のYouTubeチャンネルのタイトルにも、
スペイン語のジャーナリスト、
「Periodista」
が添えられている。
そのチャンネルではなくて、
別のところで、
今季のサンフレッチェの、
攻撃・守備・陣形などに関しての解説を聴いた。
頭の回転が速く、軽快なテンポで、
要点を的確に指摘していく。
聴いていて楽しい。
いろいろと勉強にもなった。
小澤さんにはできれば某クラブの、
アンバサダーになってもらいたいと思った。
いまのアンバサダーは、
「自身にふさわしくない職業についている人」
を挙げるとしたら、
日本でベスト3くらいに入りそうな人。
こないだもネットにアップされていた、
テレビ番組を観ていると、
あるゴールシーンを解説した、
相変わらずのモタモタした口調でのセリフが、
「これは良いパスでしたね」
「このシュートも良かったです」
それだけ。
何の解説にもなっていない。
呆れた。
小澤さんが「Periodista」を用いているのは、
いまは日本在住だけど、
スペイン暮らしが長く、
スペイン語が堪能だから。
素直な表現。
サンフレッチェといえば、
先日の試合でゴールを決めた直後に、
ペットボトルを蹴飛ばしたり、
スタンドに投げ入れたり、
コーナーフラッグを破壊したりした、
ドウグラス選手に、
リーグから「1試合出場停止」の処分が下った。
彼についてはこないだも書いたけど、
先発出場させてくれない、
監督に対して大きな不満を持っている。
あのエキサイティングな行為には、
「どうだ、オレはこれだけできるのに、
何でいつも途中からなんだ」
という、監督に向けての、
言ってみれば、チームワークを乱すような、
身勝手なメッセージが込められている。
彼は現在のFWで最も得点できる、
欠くことのできない選手だけど、
今の「一体感」のあるスキッベ体制を考えると、
僕的には「契約解除」をちらつかせて、
大人しくさせるか、
でなければ「即解除」でもいいくらいだと思う。
今日も中上健次を読んだ。
講演録「小説家の想像力1」
(1990/02/04 会場:新宮市職業訓練センター
『中上健次発言集成6』第三文明社/1999))
2つの話に注目した。
1つは『源氏物語』について。
「さるかたのおおん時に」(さる天皇の時代に)
は〈当時の宮中に働く才気溢れる女性たち、
紫式部や清少納言〉が使っていた〈口語的な表現〉。
普通は、つまり当時の知識人的・権威的表現では、
「さるかたのおん時」となる。
その話の最後に中上は、
〈新しいものは絶えず口語の側から出てくる〉
と述べている。
確かに、と思う。
もう1つは中上が子供のころ、
文字の読めない・書けない、
音楽を聴くこともない、しかし、
『今昔物語』に収録されている話をはじめ、
〈びっくりするぐらい話を知っている〉母親に、
本を読むな・音楽を聴くな、と言われたという話。
それに関して中上は、
〈お袋にとって本というのは、自分より遠いところの
出来事なんです。本を読むと、自分が子を生んで
自分が育て、自分の世界を語ってきたのに、
自分より遠いところにこの子は行ってしまう、
という不安があったと思うんです。ですから、
音楽もそうですね〉
と述べている。
僕は子供がいないので、
子に対する親の気持ちはよくわからない。
教育ママが受験に関係のない、
本や音楽を「敵」だと思うのはわかるけど、
そうじゃない親が「敵」にする気持ちも、
正直言ってよくわからない。