昨日、話の流れで、

藤原新也さんの写真について書いたので、

藤原さんと言えばやはり『印度放浪』だし、

この際、久しぶりに覗いてみようと、

上下巻(朝日文庫/1984)とも、

書棚から取り出してきた。

 

この文庫の単行本は1972年に刊行されている。

僕はたぶんそちらを最初に読んだはずだけど、

いま文庫本しか手もとにない。

記憶は定かでない。

 

文庫本のほうはどちらも1986年に読んでいて、

巻末に読了日の日付が記してある。

 

繰り返しメクり、

とりわけ写真は飽きるほど眺めたはずなのに、

いま見てみると忘れていたものもあった。

そんなものか。

 

それはさておき、上巻に1箇所、

気になる記述があった。

 

〈27、8歳ころかな……30前のときにね、もう終わっちゃった

 って感じが強かった。終わったっていいかたはちょっと

 傲慢なんだけど、人生をひとめぐりしたような気がして、

 これで終わってもかまわないって気がしたんです。/

 あのころは人相もすごくよかった〉

 

僕は藤原新也さんのような、

「濃密な青春」を過ごしたわけではないし、

20代でそんな達観した境地に至るなんて、

恐れ入るばかりだけど、

僕もダラダラと70年生きてきて、

自分なりに〈ひとめぐりした〉と思うし、

〈これで終わってもかまわない〉

という気持ちになっている。

 

その気持ちが生じたのは、

癌になったことが判明したときに違いないけど、

とにかく、そうであるとしたら、

藤原さんとおなじように、

いや、おなじレベルまではいかなくても、

僕の人相もそれなりに良くていいはず。

 

ところがそうではないのだ。

文章と絵が上手くなりたい、

という「邪念」を捨てきれてないからかも知れないけど、

いずれにしても、その記述を読んで、

人相が良くないのは、

とても嫌だなと思ったしだい。

 

僕はこの先、どれほど寿命があるかわからないけど、

残りの日々を、もう1度青春を生きるように、

過ごそうと思うようになった。

 

そのことは前にも書いたけど、

できれば人相を良くしたい。

目指すべきはそれしかないような気がしてきた。

 

 

サンフレッチェは今日から宮崎キャンプ。

午前中に広島を発って、

夕方には練習が始まった。

 

練習風景の映像を観て驚いた。

練習用のシャツがレモンイエローに変わっている。

綺麗な色だけど、

サンフレッチェのチームカラーは紫。

なぜ黄色にするのかわからない。

 

それに黄色がチームカラーのクラブだってあるわけだし、

そこのファンの人が見たら、

良い気分はしないと思うけど。

 

サンフレッチェの国内のキャンプ地は、

最近はずっと宮崎シーガイア。

いまは「フェニックス・シーガイア・リゾート」、

という名称のようだけど、

昔「オーシャン・ドーム」があったな、

会社更生法を申請したことがあったな、

くらいの知識しかないので調べてみると、

前者は2007年に閉鎖、

後者は2001年の出来事だった。

やはりそんな昔か、と思う。

 

あと、GoogleEarthでも眺めてみたけど、

アンタルヤの豪勢で大規模なリゾートとくらべると、

トルコはヨーロッパ全土から客を呼び込めるとはいえ、

まったく相手にならないショボさ。

そのショボい光景が目に焼きついた。