カープの元監督、阿南準郎さんが亡くなった。
阿南さんといえば、
コーチ、監督としても活躍したけど、
僕的にはカープが弱かった時代を、
象徴する選手のひとり。
カープは2つの時代に分かれる。
1975年の初優勝以後とそれ以前。
以後の時代は、
だいたいの年において、
優勝に手がとどいても不思議はない、
「強い」チームになった。
以前は優勝なんて夢のまた夢。
とんでもない弱小球団。
僕が愛着があるのは、
以前の弱い弱い貧しい貧しいカープ。
その哀れなチームで、
阿南さんは存在感を発揮した。
僕の認識だと阿南さんは、
控えの内野手だけど、
いま調べてみると、
1度規定打席に到達している。
いずれにしても守備の上手い、
内野ならどこでもこなせる、
貴重な選手だった。
山本浩二さんは弱い時代もレギュラーだったけど、
初優勝の年のMVPだし、
「以後」の強いカープをつくった人なので、
阿南さんの仲間という印象はない。
おなじ年に20勝を挙げた外木場義郎さんは、
「以前」にも20勝しているし、
完全試合もしているので、
「以後」も活躍したけど、
どちらかといえば「以前」組。
僕が親しみを覚えるのは、
いちいち名前を挙げないけど、
阿南さんの仲間たちだ。
もうその仲間たちは、
ほとんど鬼籍に入っている。
阿南さんも1937年生まれ。
今年87歳。
無理もないけど淋しいことだ。
多くの人の抗議を受けて、
「しまむら」がコラボTシャツを、
販売中止にした。
コラボしている美術作家、
加賀美健さんは、
どんな人なのだろうと思い、
ネットで検索してみた。
1974年生まれ。
文化服装学院で学んでいる。
もともとファッションの世界の人。
作品はグラフィティ・アート系で、
センスのある人が思うままに作れば、
充分サマになるというジャンル。
そのジャンルで言うと、
僕は木梨憲武さんのほうを評価する。
ちなみに、
「かが」さんだと思っていたら、
「かがみ」さんだった。
記事になっていたので、
アンミカという人の絵も見てみた。
アンミカさんも初耳。
驚いたのは細かい描写を、
苦にしてないところ。
ソーメンがガラスの器に盛られているところなんて、
上手く描写できるはずもない。
なのでふつうモチーフにする人はいない。
ところが彼女は真っ向から立ち向かっているのだ。
本当に呆れかえる。
ただ彼女も成功してはいない。
それなりに雰囲気は出せているけど、
肉迫した表現とはとても言えない。
それからその絵で言えば、
食器の下に敷いてある、
スノコが汚れて見えるのだ。
それも大きな欠点。
理由は2つ。
スノコの細部を描くとき、
スノコ全体、モチーフ全体を、
同時に意識する必要があるわけだけど、
その「部分と全体」の意識が欠けていること。
そして影が表現できないこと。
つまり影は暗いのであって
黒くはないのだけど、
彼女は黒くなってしまうのだ。
他の絵も何枚か見たけど、
その影の問題は多くの絵で生じている。
あと光の設定がマズイので、
箸置きに置いた箸が宙に浮いて見える、
という欠点もある。
ついでにもうひとつ。
風景画などを見ると、
画面の「抜け」が上手くつくれていない。
「抜け」がないと、
見る人が圧迫感を感じる。
それも勉強する必要がある。
いずれにしても特別な才能を持った人なので、
いろいろと勉強してほしいけど、
たぶん彼女もシロートのまま終わるのだろう。
まあ自分が楽しければいいので、
終わってもいいと思うけど。
またまたシロートの絵に、
「難くせ」をつけてしまった。
しかし苦言はすべて僕自身に跳ね返ってくる。
僕も良い絵が描けるようにならないといけない。
ひさしぶりに僕のスローガン。
目指せベラスケス!!