今日の言葉。

 

Living Well is the Best Revenge.

(優雅な生活が最良の復讐である)

 

イギリスの詩人、

ジョージ・ハーバート

(George Herbert/1593〜1633)

の言葉。

 

TOKYO FMのサイトに、

村上春樹さんの「村上RADIO」の3/29の最新回、

「村上RADIO〜ジャズで聴くクラシック音楽」

を話題にした記事があって、

その中で村上さんが紹介している。

 

〈もしあなたが誰かに何かひどいことをされても、

 ひどいことを言われても、復讐しようとか、

 言い返そうとか、そんなことを考えてはいけない。

 我関せず、どこ吹く風と、なるたけ豊かで満ち足りた、

 心地よい生活を送るべく努めなさい。

 そして相手に「私を傷つけることなんて、

 あなたにはできないのだよ」と余裕を見せつけてやるのです。

 それがいちばんの復讐になるのだーーということですね〉

 

復讐なんてナンセンス。

〈余裕を見せつけてやる〉ことだって。

何があっても〈我関せず〉で、

どこまでも「自分中心」の生活をすればいい。

 

ジョージ・ハーバートという人を知らなかった。

Wikipediaによると、

多言語を習得し作品を多く発表し、

〈ソールズベリー近郷の教会の牧師として

 清廉で敬虔な生活を送った〉

とのこと。

 

ソールズベリーと聴くと特別な思いが湧く。

 

初めてイギリスを旅した1997年、

ロンドンに到着した翌朝、

ウォータールー駅から、

ソールズベリーに向かった。

 

理由はソールズベリー近郊にある、

ストーン・ヘンジを、

何はさておき見たかったから。

 

ソールズベリー駅から、

ストーン・ヘンジ行きのバスが出ている。

駅に降りて時刻表をチェックして、

1時間くらい後のバスに乗ることにした。

 

1時間あれば、

『地球の歩き方』に載っていた、

最安値のホテルは駅に近いし、

問題ないと思った。

 

ところが旅はすんなりとはいかない。

そのホテルに行ってみると、

閉鎖されていたのだ。

 

仕方なく『地球の歩き方』を改めて開いて、

次に安い、といっても倍くらいしたのだけど、

1万2千円くらいのホテルに急行した。

そして手続きして部屋に荷物を置いて、

小走りで駅に戻った。

 

時期は10月。

ストーン・ヘンジに着いてみると、

東京の感覚だと、

とても10月とは思えない寒風が吹きすさんで、

寒くてすぐに引き上げるしかなかった。

 

ということも重なって、

最初はこの地は相性が良くないと思ったのだけど、

ストーン・ヘンジから戻って、

ソールズベリーの街を歩いてみると、

これが良い感じなのだ。

 

小さな川が流れていて、

こぢんまりとした雰囲気がとても素敵。

 

コンスタブルが描いた大聖堂も、

荘厳で心に沁みる美しさがある。

 

それから、その年の夏に、

ダイアナ妃が亡くなって、

まだ日が浅かったので、

彼女の本が店頭を埋め尽くしていた、

書店の愛らしかったこと。

 

僕はこの街に住んで、

ここで一生を終えてもいいと思った。

 

もちろんあちこち旅したわけではないし、

多くの街を知った上での、

直感ではなかったのだけど、

それまでそんな街はなかったし、

今だってない。

 

しかし人にはできることとできないことがある。

僕には海外生活が可能な、

能力を身につけることは難しすぎる。

 

ソールズベリーで暮らすなんて、

しょせん叶えられない夢。

 

なのでソールズベリーと聴くと、

ふだん達観してはいるけど、

できれば住んでみたかったな、

という思いが生じ、

運命の苦さを感じるのだ。

 

そういえば、

宿泊したホテルの食堂で、

朝食を食べた。

そのときのウェイトレスが、

見た目、中学生くらいのかわいい子で、

そのひとときも夢のようだった。

 

そういえば•••

もうやめておこう。