死後の世界 | 山中伊知郎の書評ブログ

死後の世界

 細かい理論的なところは、ほぼスルー。ただ、ところどころ、気になる記述があって、それはちょっとこだわった。「インドやネパールには、日本のような墓がない」とか、「「世界」や「自然」なんて言葉はごくごく最近に出来たもので、聖書でさえも、「世界」ではなくて「天と地だった」とか、「「いのち」とは何か? そもそも「いのち」には目的があるのか?」とか。「草や木に成仏はできるのか?」なんて問いかけも、ちょっとひっかかった。

 著者が、世間的に言う「尊厳死」に対して否定的だったのも、気にはなった。

 著者自身が、自分が「死」と向かい合った時にどんな対応をしたらいいのか真剣に考えている様も伝わって来た。

 私ももうすぐ70。「死」との向かい合い方を考え始めてはいる。、