さてさて、また話をイベントに戻します。イベントのいい点は、少なくともお約束で女の子として扱ってもらえるというところで、ばれたらどうしようという不安がないところです。
逆に言えば、私の場合、やるからには絶対にばれるのはいやだという思いが強すぎて、ひとりで本格デビューができないでいるんだと思います。
では、ばれないためにはどうするか、これはやはり、研究と練習しかありません。諸先輩方のホームページを見れば一目瞭然、気合の入り方が違います。私など、まだまだ修行が足りません。
とはいえ、女装した時に男とばれないということ以上に、女装の練習をしているということがばれないことの方が大事なので、あまり気合を入れるわけにもいきません。
ということで、しばらくは地味に修行を続けることにしました。
季節の移り変わりに従って、それなりに女物を着々と手に入れています。例えば、ダークなモスグリーンのストレッチ・ジーンズ。ストレッチ・ジーンズって初めて履きましたが、ぴったりフィットするのに、その名の通り伸びてくれて履き心地がすごくいいじゃないですか。
知らなかった。見た目にはそう見えないのに、女の人ってこんな楽なのを履いてたんですね。ずるいよ。あまり男物では見たことがないもんなあ。また、目からうろこです。
それから、デニムのスカートとか。
でも、衣装は増えても、以前よりも女の子に見えるようになったというわけじゃありませんからね。今のままでは、じっくり見られたら、ばれちゃう自信がありますよ。トロい人なら気が付かないかもしれないけど。
もしも修行の成果が現れ、ばれない方の自信がついてきたら、イベントを待たずにデビューするかもしれません。早くしないとおばあさんになっちゃうし、なによりも、女物の服や化粧品を買いに行ってもゆっくり選べますからね。なんて、ショッピングを楽しみにしているんだからやっぱり女脳なのかもしれませんね。
でも、こんな気持ちは女装を始めてから初めて湧いてきたもので、以前は考えられませんでした。それまでは、世間のオヤジ並に、「買い物なんてめんどくさい。」と思っていたんですから、不思議、不思議。