「五感であじわう日本の美術」という企画展を見に来ました。日本橋の三井記念美術館です。
五感、つまり、味を想像する、香りを嗅いでみる、音を聴いてみる、触った感触を想像してみる、気持ちを想像してみることのできるような作品の数々。
伊勢海老の自在置物。
自在置物というのは、形がそっくりなだけでなく、関節などの動きも本物そっくりに動くという優れものです。
野菜や果物のそっくりさんは、染象牙果菜置物。
地の白色をうまく使ってるなあと感心しました。滝にしか見えません。
これも同様に地色の白で、清水寺に積もった雪を表しています。うまいですね。
この企画展は写真撮影OKですが、室内が暗いので、自撮り出来そうなところはあまりありませんでした。
五十種香・香箱。
お菓子の詰め合わせのように見えますが、ひとつひとつが全部違う香りです。
東大寺に伝わる香木蘭奢待(らんじゃたい)・錫合子。一番右側に包みを開けた香木がありますが、幅2mm、長さ1cm程度の小ささですが、ものすごく高価なものだと思いますよ。
そして、昆虫自在置物。大きさも実物大ですから、かなり細かい細工です。
この酒呑童子絵巻の鬼たちの描写はかなり残酷で、首を落とされたり、袈裟懸けに切られたり、胴体真っ二つにされたりで、血が迸って生々しいです。
この室町時代の「勝絵絵巻」ではなんと僧たちがおならの合戦をしています。相手の烏帽子を吹き飛ばす、相当な威力のおならです。
青磁二見香炉には銀製の二見ヶ浦夫婦岩火舎が載っています。蓋が海になっているのが面白いですね。