最近話題のジェンダーレスコスメについて考える ➁ 広告に男性を起用するメーカーも! | 化粧の日本史ブログ by Yamamura

化粧の日本史ブログ by Yamamura

昔の化粧から今の化粧まで、
化粧と社会、化粧と文化に関する
さまざまな話題をとりあげていきます。









サイト内の文章・写真などの複製、無断転載を禁止します

テーマ:

◆既存のブランドをジェンダーレス路線にするメーカーもあります!

 

こんにちは、山村です!


今回は、ジェンダーレスコスメの展開について。


資生堂、マンダムはメンズコスメを

充実させていると前回述べましたが、

その一方で、カネボウは今のところ、

既存ブランドのいくつかを、

ジェンダーレスコスメにする方針のよう。

たとえば2020年にリニューアルした、

グローバルブランドのKANEBOビックリマーク

 

以前にブログでも紹介していますが、

リニューアル時から、

ターゲットをエイジレス、ジェンダーレスに

設定!!

 

当初からイメージモデルのひとりに、

井手上漠さんを起用していました。

 

 

さらに、リップモンスターを大ヒットさせた

KATEも、2022年7月新発売のBBクリーム

「ケイト ザBB」のキャンペーンで、

男女問わないボーダーレスメイクを提案

しています音譜

 

そのキャッチコピーは

「美しさを求める。

その気持ちに境界はいらない」。
さすが、”no more rules.”のKATEです。

 

 

上記の公式サイトで見ることができる

CMも、男女二人の構成。

男性はモデルで俳優の高橋璃央さん。


ちなみにKATEは、

これ以前にも男性をCMに起用しています。

カネボウのように、

ずっと女性が主力だったブランドに、

男性モデルを起用する例は、

特にここ数年、増えています。


2020年には、NARSがゼンコレクションの

プロモーションに横浜流星を、

同じ年にメイベリン錦戸亮、

THREE吉沢亮を起用しています。

 

ディオールもアディクトリップに

ラウール(Snow Man)が登場ラブラブ

女性ファンを取り込もうとする狙いですが、

同時に、男性が化粧をしたり、

化粧品売り場に行くことへの抵抗感を

払しょくする意図もあると言えるでしょう。

 

また、女性に男性のメイクを、

受け入れてもらう意味もあると思います。
 

日本では2015年位から、

ジェンダーレス男子が話題になりましたが、

コスメにおいても、

ジェンダーレスを意識した広告は、

数年前から本格的になってきているのです。

女性用コスメブランドの広告に

男性を起用するのは、

日本より韓国の方が早かったと思います。

 

たとえば、VTコスメとBTSのコラボ。

はじまったのは2017年でした。

(現在は終了しています)


ファッションやメイクにおける韓流ブームは、

今の日本ではトレンドのひとつ。


男性の化粧は韓国の方が先行していて、

日本が後追いをしているとも言えますね。

この他、カネボウ系列では、

2020年にブランドを立ち上げた、

アスレティアも

「アクティブに生きるすべての人へ。

年齢や性別に縛られないこと」と銘打って、

ジェンダーレスコスメを打ち出していますキラキラ

カネボウの場合は、

メンズコスメに該当する商品が、

昔からあるバルカンやエロイカ以外では、

リサージメン位しかなく、

Z世代など若者向けはありません。

 

そのため新たにブランドを育成するより、

既存コスメをジェンダーレスにする方向に

舵を切ったのだろうと、

個人的には思っています。

一方で、新規に

ジェンダーレスコスメを開発、

市場に参入する化粧品会社もみられます。


それらについては次回ご紹介します。

次回は9月26日頃更新予定。