◆アナログからデジタルへ。シフトチェンジする化粧品業界!
こんにちは、山村です!
令和3年(2021)年最初のブログは、
コロナ禍という
未曽有(みぞう)の事態に翻弄された、
昨年の化粧品業界を振り返ることから
はじめたいと思います。
2020年は、世界中の人々の暮らしが、
新型コロナウイルスの影響で、
様変わりした1年でした
化粧品業界も、もれなくその影響を受けて、
国内大手4大メーカーである
資生堂、花王、コーセー、ポーラの業績も
軒並み悪化
この4社の決算短信をチェックしたところ、
2020年通期の売上高は、
連結で対前年比、マイナス10~20%
という予想が出ています。
化粧品は利益率が高いとはいえ、
これはかなり悪い数字
大手4社以外の化粧品会社も、
おおむね状況は同じと思われます。
特に売れなくなったのが、メイク品
感染予防のためのマ
スクの常態化や外出自粛の影響で、
フルメイクをする機会が減ったのが
大きな理由です
商品の中で、落ち込みが特に大きかったのは、
口紅や頬紅でした
つけるだけで、顔色を引き立たせてくれる
リップやチークも、
昨年は思ったように売れなかったのです
その一方で、マスクをしていても見える、
目のまわりのメイク品、
アイブロウやアイシャドウなどは、
売り上げの減少幅が少なかった商品でした
アイメイクを中心に、マスク映えするメイクが、
一躍注目された年でしたね
さらには、リモートワークの拡大も、
メイクに大きな影響を与えています。
打ち合わせに、
zoomやskypeなどを使用する機会が増え、
オンライン映えするメイクテクニック
が注目の的に
テレビや雑誌、インターネットなど、
さまざまなメディアでとりあげられました
あとは、巣ごもり生活を意識して、
おうち美容という言葉も、
よく使われていましたよね。
化粧品の販売方法についても、
昨年は大きな変化がありました。
もともと化粧品業界は、
高額品ほど対面のカウンセリング販売を
重視してきたので、
インターネット通販など、
Eコマースの市場規模は小さかったのですが、
各社とも、コロナ禍における成長戦略として
Eコマース部門の強化を、
一気に進めています
たとえば化粧品の
重要な販路のひとつである百貨店。
ここでも各メーカーが、
さまざまな取り組みをはじめました。
全国百貨店協会がまとめた
「最近の百貨店売上高の推移」
(2020年12月28日更新)によれば、
2020年11月の、全国百貨店の化粧品売上げは、
対前年比で28.2%減。
最初に緊急事態宣言が発出され、
百貨店が休業を余儀なくされた4月から5月は
それぞれ対前年81.3%減、73.8%減でした。
4、5月と比べれば浮上していますが、
しばらくはインバウンド消費も見込めず、
一昨年の売り上げへのV字回復は、
今年も難しいでしょう。
こうしたなか、昨年春以降、
美容部員によるオンラインカウンセリング、
商品特徴やメイクのハウツーを紹介する
ライブ配信が実施されています。
百貨店の化粧品オンラインストアでは、
ライブコマースも行われるようになりました。
コロナ禍が長期化して、
ふたたび緊急事態宣言が発出された2021年、
これまでのアナログな対面販売から
オンラインへのシフトチェンジは一層進むはず
2021年は私たちも、そうした変化に、
柔軟に適応することが求められる1年になるでしょう
次回は1月18日頃更新予定。