Webマガジン連載「キレイの歴史」 ムダ毛の美意識は日本と欧米でこんなに違う! | 化粧の日本史ブログ by Yamamura

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◆顔のウブ毛は日本ではムダ毛ですが、欧米は剃らない女性が多いのです!

 

こんにちは、山村です!

 

Webマガジン「.&cosme(.アンドコスメ)」

に連載中のコラム、

「キレイの歴史」が更新されましたビックリマーク

今回のテーマはムダ毛のケアです爆  笑

 

タイトルは、

「生やすか剃るか。

ムダ毛の美意識は国によってこんなに違う!」

 

詳しくは下記のURLをご覧くださいラブラブ

 

 

いつものように、少し補足をします。

 

まず、何をもってムダ毛というかという話から。

日本では、顔やうなじのウブ毛はムダ毛ビックリマーク

江戸時代からカミソリで剃るものでした。

顔のウブ毛剃りはみだしなみのひとつだったのです。

 

一方、欧米の女性は、

伝統的に顔のウブ毛は剃りませんでした

 

白人女性の場合、

日本人の黒いウブ毛と違って

色が薄い人が多いので、

剃る必然性を感じなかったのが

その理由と考えられます。

 

逆に日本で、女性たちが、

顔やうなじのウブ毛剃りに抵抗がなかったのは、

既婚女性が眉をそり落とす習慣があったから

と考えられます。

 

顔に剃刀を当てるのは、

下の浮世絵のように、普通にあることだったのですニコニコ

 

「江戸名所百人美女 御殿山(部分)」 江戸後期 国会図書館所蔵

 

それどころか、

女性は額(ひたい)の形をキレイに見せるために、

剃刀で生え際を整えることもありましたビックリマーク

 

これは、当時の女性のヘアスタイルが

関係しています。

 

江戸時代の女性のヘアスタイルは、

誰もが額を出すアップスタイルでしたから、

額の美意識にもこだわったのですビックリマーク

 

昔から富士額といえば、

美しい額のシンボルでした。

 

余談ですが、女性が剃刀を使って

顔をそるようになったのは、

片刃の日本剃刀が普及した江戸時代になってから。

 

平安時代から中世にかけては、

毛抜きで眉の毛などを抜いていました。

みんな思いっきり痛い思いをしていたのですガーン

 

平安時代に書かれた清少納言の『枕草子』の、

「ありがたきもの(訳:めったにないもの)」の中には、

「毛のよく抜くる銀の毛抜」が含まれています。

 

当時使われていた銀製の毛抜きは、

つくりがよくなくて、毛がうまくはさめず、

なかなか抜けなかったのでしょう。

毛がよく抜ける毛抜きは、

めったにない貴重なものだったのですニコニコ

 

話をもとに戻しますが、

ムダ毛の意識でおもしろいのは、

顔のウブ毛のケアが常識の日本女性に対して、

欧米の女性はVIO(デリケートゾーン)の

お手入れが常識という違いがあること爆  笑

 

欧米では、お風呂に入らずシャワーだけの人が多く、

日本ほどウォシュレットも普及していないので、

衛生面からも、

アンダーヘアをムダ毛と考える女性が多いのでははてなマーク

と個人的には推測していますビックリマーク

 

とはいえ近年、日本でもVIOのお手入れが、

女性誌の特集で組まれたり、

美容皮膚科でのレーザー脱毛や、

エステサロンの光脱毛の広告を

目にすることも多くなってきました。

 

若い女性を中心に、

VIO脱毛をする人は確実に増えているようです。

 

日本でも、腕や足、ワキのムダ毛のケアは、

もはや常識。

脱毛も美容の一部と言えるようになってきました。

 

それに加えて、

VIO脱毛がこれから日本でどこまで広まるか、

私も興味津々で注目しています!!

 

次回は、6月19日頃更新予定。