平成の化粧モノがたり 6. 血豆色のネイル | 化粧の日本史ブログ by Yamamura

化粧の日本史ブログ by Yamamura

昔の化粧から今の化粧まで、
化粧と社会、化粧と文化に関する
さまざまな話題をとりあげていきます。









サイト内の文章・写真などの複製、無断転載を禁止します

◆ネイルもリップも、ダークな色味が流行したのが、90年代後半でした!

 

こんにちは、山村です!


今回は、ひさびさに「平成の化粧モノがたり」の続きです。

テーマは血豆色のネイルですが、ついでにリップもとりあげますビックリマーク

 

1990年代後半のメイクというと、みなさんは何を連想しますか?


当時の記憶をたどってみると、

1990年代後半は、世界的なスーパーモデルブームの影響で、
モード系メイクが大流行しました。

 

この頃活躍していたスーパーモデルは、

ナオミ・キャンベル、ケイト・モス、クリスティー・ターリントンなど、

そうそうたる面々がそろっていますキラキラ

日本ではナオミ・キャンベルがよく知られていますが、

トリッシュ・ゴフも可愛いくて人気がありましたねドキドキ


日本の芸能界では、1995年に安室奈美恵がソロデビューして、

あっという間にブレイク!!

 

多くの人が連想するのも、彼女の細眉メイクでしょう!!

彼女の細眉や、よくしていたベージュ系あるいはパープル系のメイクも、

スーパーモデルを参考にしたのでしょう。

そうしたメイクやファッションをまねしたのが、アムラーとよばれるコギャルたちでした。

 

90年代を通してみると、96~97年頃のメイクは、

リップにしてもネイルにしても、アイシャドウにしても、

特にベージュ系、ブラウン系、パープル系が充実していたように思います。

 

その前の95年には、

シャネルから、ネイルカラーの「ルージュ ヌワール 18」

が発売されました。

 

日本では血豆色といわれて、

大ヒットしたのを覚えている人は多いはず爆  笑


下の写真は、現在も販売されている、

シャネルのヴェルニ「ルージュ ヌワール 18」。ロングセラーの化粧品ですラブラブ

 

 

色は写真のような暗い赤で、

爪につけた感じは、ネイルの前面の黒っぽい赤に発色します。

当時、ここまで黒ずんだ色のネイルはなかったと思います。

まさに、モードメイクのさきがけでした!!

 

ちなみに、シャネルのリップにも「ルージュ ヌアール」があり、

これも血豆色でした。

 

その頃、化粧品会社の銀座ビルに勤めていた私は、

さっそく近くの百貨店でこのリップを購入口紅

ネイル同様、実際に口につけると、ほぼ黒にみえるリップで、

自分でもつけてみてぎょっとしたのですが、やはり会社の人にはドン引きされましたショボーン

 

96年秋新色のリップを例にとっても、

全体的な印象として、とにかく黒っぽい色が増えた印象がありました口紅

 

この年の秋新色で、色名に「黒」が入っているリップを、いくつかピックアップすると、
マックスファクターの「ブラック カラント」。
ヘレナルビンスタインの「ブラック パープル」。
シャネルの「クアトロ レーヴル 56 ルージュ ヌワール」(4色パレット)などなど。
どれも、かなり黒味がかったリップでした。

 

96年はパープル系も流行していて、

花王のオーブも、秋新色は下のようにパープルを前面に打ち出していますふんわり風船ハート

 

 

そして97年春には、資生堂のブランド、ピエヌが

「メイク魂に火をつけろ」のキャッチコピーでモード系メイクを提唱雷

CMでは、B’zの「FIREBALL」がタイアップ曲でした。

このピエヌもかなり話題になりましたねラブラブ

 

この時発売されたピエヌのリップには、黒がありました。

まさに真っ黒なリップでした。

ピエヌのこのシリーズは、資生堂でもかなりエッジが効いた商品でしたねビックリマーク

 

そして98年になると、ダークな色はひと段落。

今度はマスカラが注目されるなど、

アイメイクへと、メイクのポイントは移っていったのです目

 

次回は5月10日頃更新予定。