平成の化粧モノがたり 3. フューシャピンクの誘惑。青ピンクのリップ大流行!! | 化粧の日本史ブログ by Yamamura

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◆それはバブル時代のリップを代表する色でした!

 

こんにちは、山村です!
今回は、平成初期の口紅の流行色について。

 

平成初期といえば、

バブル景気に世の中が浮かれていた頃。

夜の繁華街が平日でもにぎわっていて、

遅くなるとタクシー待ちの行列がビックリマーク


流しているタクシーも多くが乗車で、

呼びとめようにも空車が来ない。

 

企業では、タクシーチケットがバンバン使えた…、

そんな夢のような時代でしたね爆  笑

 

給料やボーナスが毎年増えるので、

世の中全体が元気いっぱい花火

 

昭和末期に、男女雇用機会均等法が

施行されて以降、

女性も総合職で働けるようになり、

生き方の選択肢が広がりました。

 

そんな平成の初め頃、

若い女性の間で大流行したのが、

俗に 「青ピンク」といわれた

フューシャピンクの口紅でしたドキドキ


なかでも有名だったのが、

イヴ・サンローランの

「リップスティック No.19」。


そして、クリスチャン・ディオールの

「ルージュ ア レーブル 475」。

 

シャネルの「ルージュ ア レーヴル 19」

もありましたね。

いずれもフランス(外資系)のブランドです。

 

写真は、現在のイヴ・サンローラン「No.19」。

1981年に、フランスで発売され、

当初から大ヒット伝説をつくった、

永遠の人気色ですラブ 

 


現行品は「ルージュ ピュール クチュール 19」

になっていて、

容器も少し変わっていますが、色は同じ。

今でも人気があるのがすごい!!

 

ひとくちにフューシャピンク(青ピンク)

と言っても、色には幅がありました。


イメージとして、すぐ下のような、

まさに青みを帯びた色から、

もうひとつ下にある少し赤やローズ寄りの色も、

フューシャピンクと称していたと思います。

 

  

 

 

フューシャピンク人気の背景には、

当時のファッションの影響がありましたドレスハイヒール

 

昭和末期から、ふりかえってみましょう。

 

1980年代に流行したのは、

肩パッド入りスーツに、

ワンレングスのヘアスタイルビックリマーク

一昨年、大きな話題になったバブルダンス

のような、派手な色のスーツもありましたね。

 

1988年(昭和63)になると、

資生堂インテグレートのキャンペーン

「ライブリップの赤」で、

真っ赤な口紅をつけた今井美樹が、

カジュアルな白シャツで大きく笑うCMが

話題になりました。


キャリアウーマンが注目された時代を過ぎて、

少し女性の肩の力が抜けてきた頃…。

真っ赤なリップは、

元気印の女性を象徴する色として流行します。

 

同じ頃には、おしゃれな女性の間で、

身体のラインに沿ったボディコン

流行していました口笛

 

ヘアスタイルは相変わらずロングが人気音譜

アクセサリーはゴールド系、

あるいはインポートブランドが

もてはやされていましたキラキラ

 

平成初期も、まだこの流れは続きます。

 

こうしたイケイケ系コーディネートに、

くすんだ色の口紅は似合いません口紅

 

赤に加えて、フューシャピンクのような、

華やか系ではっきりした色の口紅は、

夜の遊びの場として人気があった、

ディスコやクラブのライトの下でも、

顔がしっかり映える誘惑カラーだったのです唇

 

続きます。

次回は、仕事とフューシャピンクの口紅の関係について。

 

2月6日更新予定。