「化粧の日本史」のテーマで講演をしました。 | 化粧の日本史ブログ by Yamamura

化粧の日本史ブログ by Yamamura

昔の化粧から今の化粧まで、
化粧と社会、化粧と文化に関する
さまざまな話題をとりあげていきます。









サイト内の文章・写真などの複製、無断転載を禁止します

◆化粧のレクチャー&江戸時代の町娘の化粧再現!

 

8月22日に「NPO法人 和塾」主催のイベントで、
「化粧の日本史」のお題をいただいて、

レクチャーをしてきました。

 

「和塾」は、日本の和文化や芸術に関する催事

(公演・講演・ワークショップ・お稽古会など)

を開催しています。

 

今回の会場は、東京港区高輪にある道往寺。

江戸時代の寛文年間(1661-73年)に

建立された由緒あるお寺でした。

 

当日は、レクチャーと化粧実演の組み合わせビックリマーク


白粉の白、口紅や頬紅の赤、

そしてお歯黒と眉化粧の黒。

この3色からはじまった日本の化粧は、

江戸時代に伝統化粧として確立しました。

 

当時の化粧は、

具体的にどのようなものだったのか。

明治時代に西洋文化の影響を受けて、

美意識はどう変わったのかなどをお話しました。

 

約1時間のレクチャーのあとに、

南青山の紅ミュージアムのご協力を得て、

江戸時代の化粧を再現!!

 

再現のイメージは「ちょっとリッチな町娘」。

化粧にお金をかけることができて、

当時はとても高価だった紅花の紅を、

口紅に使うことができる娘さんです。

 

下の写真は実演部分。

町娘の化粧が完成したところビックリマーク

 

 

写真だと、化粧した顔が、

思った以上に白っぽく映っているのですが、

実際には、透明感のある白さです。


江戸時代の女性の化粧が、

現代の、歌舞伎役者や舞妓さんとは違う、

ナチュラルメイクに近い化粧

だったということを、

皆さんに見ていただいて、講演は終了となりました。


実際に化粧の実演をおこなうのは、

とても贅沢なレクチャーで、

私自身、とても楽しかったです。


今回ご協力してくださった紅ミュージアムでは、

10月21日(土)から12月10日(日)にかけて、

企画展「近代香粧品なぞらえ博覧会」

が開催されます。


11月17日(金)には、

「明治・大正の化粧

―西洋文化が変えた和の美意識」

のテーマで、私もレクチャーをさせていただく予定ビックリマーク


展覧会の詳細をお知りになりたい方は、

以下のURLをご参照ください。
http://www.isehanhonten.co.jp/museum/exhibitions.html

 

明治から昭和初期にかけての、

どんな化粧品が展示されるのか、

今から楽しみで、ワクワクしています!!

 

次回は、季節の花と化粧のテーマで
平安時代の宮中行事

「菊被綿(きくのきせわた)」をとりあげます。

 

9月18日更新予定。