心に残っている生徒ー教えても片っ端から忘れる男の子

中3からずっと山本の塾に来ていて

現役で獨協医科大に受かった男の子の話．

彼は都内にある私立の男子校に通っていて，

それは御三家の次ぐらいにくる有名進学校でした．

高1の時から私立でいいので医学部に行きたいと言っていて，

定期テスト前は必ず個別指導を集中的に6～8コマ取って，

学校の数学の成績はずっと上位をキープ．

でも彼の弱点は

定期テストが終わると

教えた内容をほとんどすべて忘れてしまうことです．

これは彼に限らず

多くの皆さんも経験していることですね．

彼も皆さん同様，

定期テスト後は見事に忘れてくれます．

だから定期テストの成績は上位でも

実力試験になると一気に真ん中より下に下がります．

夏休みや冬休みは学校から宿題が出て，

そのプリントをやっていくのですが，

まあ忘れていること忘れていること！

休み明けの最初の週に実力テストがあるのですが，

7月にやったところはすでに忘れていて

なかなか実力テストの成績は上がりません．

それでも学校の成績は上位をキープできたので

いよいよ高2の夏から本格的な受験勉強をスタートしました．

彼の欠点は

短期間なら方針や解法を覚えていられるけれども

1か月経つと知識が白紙に戻ってしまうことだったので，

本格的な受験勉強は

「彼に教えたことを忘れない努力をさせる」

ことからスタートです．

塾オリジナルの「私大医学部用プリント」をやっていくのですが，

毎回それ以前にやった問題のうちの1問を確認テストします．

どれを確認するかはわからないので，

彼は毎回それ以前の全範囲を(全部解く時間はないので)

要点や注意点を思い出しながらノートを見る癖がついてきました．

そうなんですよっ

忘れやすい人は復習をしっかりしなくっちゃと

1回丁寧にやるんですけど

それは必ず忘れます．

英単語を覚えるのと同じで，

復習ノートに要点や注意事項を書いておき，

それを何度も見て思い出すんです．

それなら1問の復習に数分しかかかりませんよね．

1時間もあれば20問以上の復習ができるではありませんか．

勉強の要領をつかんだ彼は一気に実力がついてきました．

高3の1学期には河合塾の模試も偏差値60を超え，

直前には獨協医科大対策の特訓を個別指導でやっていきましたが，

見事に現役で合格してくれました．

男の子は勉強の要領が悪く

山本がアドバイスしてもなかなか守れないのですが，

彼は要領は悪くても

言われたことをちゃんと実行する行動力がありました．