テニスの友人ー裕二君
山本が通っているテニススクールの友人で裕二君のお話.
彼は山本よりも一つ年下なのですが,
テニスのセンスは抜群です.
とてもうまいのになぜか本人は中級クラス.
コーチは何度も上級に上がるように
ずいぶん前から勧めているのですが,
本人は頑なに上級を拒否します.
どうしてだろう?
①上級にいくと男ばかりなので(中級はほとんど女性)
②上級にいくと嫌な人がいるので(多分そんな人はいないので違うな)
③上級のコーチが嫌い(これも違うな.とても人気のあるコーチだから)
④上級のほうがレッスン料が高いので(あれだけ毎日お酒を飲んでいるからこれも違う)
⑤中級で基礎をしっかりと練習したい(上級でもメニューは同じだからやっぱり違うな)
うーん,思い当たらない.
ところが先日彼の行きつけのお寿司屋さんに二人で行って
お酒がかなり入ったところですこしわかってきました.
彼は人に教えるのが好きだったんです.
とはいってもコーチのように教えるのではなく
自分がお手本を見せてみんなの意識を変えていくのが好きなんですね.
たとえば
今週のレッスンテーマはトップスピンのストローク
上級のうまい人だと
ベースラインからトップスピンを打つときは
かなり高い弾道でスピードを落として
相手コートのバックに弾むような球を打ちます.
また相手がサービスラインよりも前で
ボレーのポジションにいる時は
丁寧に相手の足元に落ちるような軌道のボールを打ちます.
でも中級や初中級の人は
ベースラインからでもスピードのある球を打ちたがるし,
相手が前に出てきてボレーの位置にいるのにおかまいなしに
やはりスピードのある球を打ってきます.
それは違うよと言葉で言わずに
自分の態度で打ち分けてみせるのが好きだったんですね.
そして最近はレッスンのダブルスクラス(レベル分けなし)で
初中級の皆さんともやるようになって,
初中級の皆さんにどうしたら早く中級に上がれるかの見本も
見せていたんです.
彼の性格を垣間見ましたが,
教えることを仕事にしている山本は
見本を見せるだけでは皆さんには解法の趣旨が伝わらないので
やはりなぜそうするかの説明は必要な気がします.
なので次回彼と食事に行くときは
そんな話で盛り上がりたいと思っています.