駿台伊藤和夫先生の思い出⑴ | 山本先生

駿台伊藤和夫先生の思い出⑴

山本が大学受験生だったころ

英語の参考書と言えば今のようにたくさんあったわけではなく

研究社「新々英文解釈研究」(山崎貞先生著)

旺文社「英文標準問題精講」(原仙作先生著)

旺文社「英文法標準問題精講」(原仙作先生著)

旺文社「和英標準問題精講」(原仙作先生著)

が難関大学受験生の必須アイテムでした.

 

予備校は東京・大阪などの大都市圏には

多くの予備校が乱立していて

駿台であれば東大受験生

代ゼミであれば早慶などの私立文系受験生

河合塾であれば地方の国立大受験生

早稲田予備校であれば早大受験生

が集まるというように

それぞれが得意分野でしのぎを削っていました.

半面地方にはほとんど予備校がなく

高校を卒業した人は

その高校に併設される補習科というクラスに在籍して

一年間浪人生活を送る時代でもありました.

 

そんな地方の受験生にとって最高の授業が

旺文社のラジオ講座による大学受験指導で,

特に英語の西尾孝先生(早稲田大学)と

数学の寺田文行先生(早稲田大学)・勝浦捨三先生(東北大学)の3人は

当時の受験界のカリスマでした.

 

中でも西尾孝先生の知名度と授業は

ラジオ講座を聞くものにとってはまさに福音で

先生の書かれた「実戦英語シリーズ」は

「新々英文解釈研究」や「英文標準問題精講」が難しい生徒にとっては

最高の参考書だったのです.

 

さらにこれらの参考書と肩を並べる書物が

山本が受験するころに出版されました.

山本の受験時代は英単語は最低でも5000語

難関大受験者は7000語以上覚えるのが普通といわれていたのですが,

それを1500語程度に絞り込んだ名著が

青春出版社「試験に出る英単語」です.

 

なので

当時の受験生はみんなやっている教材が同じで

「新々英文解釈研究」「英文標準問題精講シリーズ」

「実戦英語シリーズ」「試験に出る英単語」

だったんですよ.

 

つづく