予備校の選び方と数学の教材②
数学が苦手な人が予備校を選ぶときに
大きな判断材料はテキストの構成です.
たとえば駿台・代ゼミ・河合塾の場合
駿台は予習のための問題がついていて
予習とはどういうことなのかを
皆さんに考えさせるような教材づくりをしています.
河合塾は
予習・授業・復習に使えるよう
駿台よりも問題数が多くて
授業で扱ったことを応用する力を育てようとする構成です.
代ゼミは
徹底的に重要問題をセレクトして
毎回の授業で3題ずつ様々な視点から解説をし,
予習➡授業➡復習を通して
扱った問題を完璧にさせる指導方針を貫いています.
実は山本は代ゼミで
すべての数学の教材作成を担当していましたが,
この構成は個人的には反対でした.
けれどもこのような代ゼミのテキストの構成は
昔代ゼミのテキストをすべて作っておられた
大学への数学元編集長山本矩一郎先生や
代ゼミ・駿台で教えておられた安田亨先生の方針が貫かれていて,
それはそれでこのようなテキスト構成もいいものだと思っています.
それを踏まえてアドバイスすると
駿台は予習はしやすいが,
東大重視の傾向が強く,
どのクラスでも使うメイン教材が
最大最小問題や軌跡・領域など偏りがあるように見えます.
なので個人的には数学が得意な人向きだなと感じています.
河合塾のテキストは様々な問題をバランスよく集めているので,
地方の国立大を第一志望にしている人には最適ですが,
どの問題を扱うかは先生方の力量でかなり変わるので,
自分に合った先生にしっかりついていければ,
数学が苦手な人向きの良い教材だと思います.
代ゼミのテキストは前述のように
徹底した精選主義を貫いているので,
数学が苦手でどこに重点を置かなければいけないかがわからない人に
ぴったりの教材だと感じています.