イースター前の40日間を指す“四旬節”(la quaresima,ラ・クワレーズィマ)に入って3週間経ち、今週はいよいよ聖週間。パスクワ(Pasqua,復活祭)目前であります。

 

昨日の日曜日は「枝の主日」。イエス・キリストがエルサレムに入城した折、民衆がシュロの枝葉を振って彼を歓迎したことからこの名前がついています。国や地域によってご当地の枝葉でこの主日を御祝いするので、故郷の教会では針状のソテツの葉を使っていましたし、マントヴァではオリーブの枝を配られました。

 

写真:マントヴァ・聖アンドレア教会前にて

 

四旬節というと、お肉を食べるのをやめたり贅沢を禁じたり、何かしら自分に出来る犠牲を払うことでキリストの受難に心を寄せていくわけなんですが、この「枝の主日」ではミサの前にこうして教会の外でイスラエル入城を祝って枝を振る結構華やかなイメージの儀式があります。

 

 対照的にその後のミサの中で読まれる福音は;最後の晩餐、ユダの裏切り、ピラトによるイエス・キリストの裁判、そして十字架の刑…とまさに受難の大変重要なシーンばかり(今年はマタイの福音が読まれました)、聴いていても感慨深いものがあります。ただ、大事なミサはただ典礼文を読むだけでなく歌が増えて長くなるので、トータルで2時間にわたり、合唱隊の子どもたちは大あくびの連続(笑)みんなよく頑張りました。

 

写真:聖アンドレア教会内部

 

合唱隊に子供のいる友人に誘われてその後昼食へ。みんなしっかり、お肉も食べています。四旬節の始まる前日だけはお肉を食べない、という簡略システムで運行しているようです。

 

この簡易版しかり、カーニバル(謝肉祭,カルネヴァーレ ※カルネはお肉という意味)しかり、四旬節で食べられなくなる前にしっかり食べておこうだとか、この日だけやめればOKという姿勢がなんだか人間味に溢れていてくすっとしてしまいます。

 

今週は聖木曜日、聖金曜日、聖土曜日と夜のミサが続き、日曜に復活祭です。普段はその辺のバールにウロウロしている連中もジャケットを着て教会の中にいたりするので、教会行事が生活の中に染み込んでいるんだなあ〜と改めて感じます。

 

それではみなさま、ブオナ・パスクワ!(良いイースターを!)