PFAS(有機フッ素化合物)が各地で問題となっています。PFASのうち、今はPFOA、PFOS、PFHxSが規制されています。大阪では2012年まで神崎川の上流にある摂津市のダイキン工業淀川製作所がPFOAの製造をしていました。また、PFOSについては泡消火剤に使われており、京都大学の小泉名誉教授の2003年の調査では大阪空港からの排水でPFOSの濃度が高く、空港で使われていた泡消火剤が原因ではないかといわれており、豊中市民にとっても無関係ではありません。2023年11月にはPFAS汚染と健康を考える会ででき、PFASの血中濃度を調べる血液検査が始まりました。12月にはWHOがPFOAは発がん性があると指摘をしています。

 今の環境基準は日本ではPFOS、PFOAを合わせて50ng/lが基準ですが、アメリカでは4ng/lに基準を引き下げようという動きが出ています。豊中市では猪名川から水道水を取水していて、その原水、浄水ともPFOS、PFOAの値が21ng/lであり、基準以下ではあるが、アメリカの変更予定後の環境基準よりも高くなっており、今後の基準変更がされる可能性も予想される中での、上下水道局の見解を聞きました。

 市は、50ng/lが2020年当時の知見に基づいて悪影響がでないものと考えており、現在、最新の科学的知見に基づいて専門家による検討が進められている中で、今後の動向に注視するとの答弁でした。

 現在の水道が利用している砂ろ過方式では、PFOS,PFOAの除去は厳しいため、規制が強化されることも考えてPFASの除去ができる方法への対応を進めていくことを求めました。

 次に、PFOSが入っている泡消火剤を市の消防局が利用しているかどうかについて確認すると、すでに2019年度にPFOSを含む泡消火剤については全量適正に処分をしていて、すべてPFOSを含まない薬剤へと変えられているとのことでした。

 最後に、環境部に豊中市内の河川や井戸の調査の状況について確認しました。河川調査は2021年から調査をしているが、井戸の調査はしておらず、今後の国・府からの新たな方針が示されたときに対応するとのことでした。 

 私は、神崎川上流にPFOAの製造をしていた工場があり、空港でもPFOSを含む泡消火剤が使用されていたこと、PFOS、PFOAは調理器具、食品包装、化粧品など様々なものに含まれているからこそ、豊中市でも環境汚染の危険性があることから井戸の調査をするように求めました。