スポーツ系ライター&ココロ調律セラピストの山本尚央子です。
平昌オリンピックのスピードスケートで、
今大会から始まった新種目のマススタート。
「面白い!」と感じられた方が多かったのではないでしょうか。
やる気なさげにゆるゆる滑っていたかと思えば、
突如ダッシュ。
チェックポイントを過ぎるとまたダラダラ(失礼)。。。
女子は、高木菜那選手、佐藤綾乃選手が出場し、
高木美帆選手は補欠メンバーでした。
その理由について、
日体大の監督である解説の青柳徹さんは、
「美帆(の性格)は(4人で金メダルを獲った)パシュートに向いている」
と語っていました。
また、サッカーに例えて、
「ラストパスを出すMFが美帆。
ゴールを決めるFWが菜那」
とも言っていました。
ということは、
マススタートは高木菜那選手のほうがむいているということ。
戦略を計算するクレバーさは、どの種目にも必要でしょうが。
それに加えて、
マススタートはとくに
- かけひき。
- 譲らない強さ。
- 状況にしたがって素早く戦略を組み立てる頭の回転の速さ。
- 勝負に徹するしたたかさ。
- 負けん気。
が必要そうです。
ただ、男子は韓国選手が優勝したのですが、
決勝には韓国選手がもう1人いて、
その選手が先頭をひっぱって金メダルをアシストしていました。
だから日本の女子も、
本当は佐藤綾乃選手が決勝に残って、
高木菜那選手をアシストするはずだったのでしょう。
でも佐藤選手は決勝に進めなかった。
この時点で、高木菜那選手はかなり不利になったと思っていました。
なのに、菜那選手は1人でやりきってくれました。
155㎝というひときわ小柄な身体ながら、
そのウイークポイントを強みに変え、
すばしっこく位置取りをして
オランダの選手を風よけにし、
最後に抜け出して優勝したのでした
初採用の金メダル第一号。
初代女王。
いい響きですよね
パシュートに続いて、
日本の女子選手としては初めてという
一大会で2個目の金メダル
高木菜那選手のコメントでは、
「パシュートで金メダルを取れていたから、
落ち着いてレースに入ることができた。
転倒した綾乃の分まで、頑張ろうと思った」と。
パシュートの前に、
「金メダルを妹と取って、
お父さんとお母さんに1個ずつかけてあげたい」と言っていました。
そこにさらにもう1つ、金メダルが加わりました。
高木家3個目の金メダル。(カウント上は2種目ですが)
これはお兄ちゃんへ、かな。
2個目の金メダルを取ってもおごらぬ高木菜那選手。
新聞でもいいコメントを見つけました。
「妹が(12日の)1500メートルでメダルを取ってくれたので
チームジャパンが波に乗って、どんどんメダルを取ることができた。
刺激にもなりましたし、いい風が吹いた」
と妹の美帆選手に感謝し、笑顔を見せた。
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それにしても2位になった韓国の金ボルム選手。
表彰台でもずっと暗い顔をしていましたね。
パシュートで3番目の選手を置いてきぼりにして
非難囂々浴びた選手です。
マススタートで銀メダルを獲得したことは、
罪滅ぼしのひとつのカタチではあるのだけれど。
よりによって優勝者は、
その因縁のパシュートの金メダリストだったなんて、
皮肉な結果となってしまいました。。。