山本直史です。

 

仮に「合意する」「合意しない」の二つの選択肢がある場合、一般的には「合意する」方が良いように思えますが、今回のようなケースではむしろ「合意しない」という選択肢が良かったと感じています。

 

それにしても、世界的に注目された2回目の米朝首脳会談で両国間で結果的に「合意しない」という判断に至ったのは、それだけ両国間の思惑に大きな乖離があったことを意味します。

 

さすがにアメリカのトランプ大統領側が功を急ぐあまり小さな妥協をするなどして、安易に合意することがあったらまずいな・・・と感じていたので、今回の判断は正しいと思いますが、さすがにここから先は、仮に「第3回米朝首脳会談」が開催されるような段階にまで至れば、いよいよ両国間で何かしらの「合意」という成果が求められるはずです。

 

そのように考えると、これからしばらくの間は冷却期間が必要になるだけでなく、どこかのタイミングで水面下の交渉が必要になると思われます。

 

北朝鮮に対する経済制裁が効果的になっている中で、仮に北朝鮮がかつてのようにロケットを発射したり、核実験を強行するようなことがあれば、いよいよ国際社会を敵に回し、四面楚歌になる構図になっているだけにアメリカにとっても日本にとっても今回の第2回米朝首脳会談で「合意なし」という結果は重ね重ね良かったと思います。