千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。
 
~平成28年第4回定例会(一般質問)~
【行政改革について(2回目)】

 
【質問①】
庶務事務や会計審査業務について、民間委託など、さらに効率性を高める改革や改善の方向性は?

 

【答弁:総務局長】

庶務事務の改革・改善の方向性については、システムの導入後は、審査等の事務処理についてのアウトソーシングを検討しています。

対象となる業務の範囲や先行団体における課題等の調査も行いながら、より効果的なアウトソーシングの在り方について検討いたします

 

【答弁:会計管理者】

会計審査事務について、民間委託など、さらに効率性を高める改革・改善の方向性については、来年度からの審査事務は大きく変化することから、まずは会計事務に携わる職員の知識や能力の向上に努め、更なる作業の迅速化を図っていくことが重要です。

民間委託などは将来の課題であると認識し、他都市の状況も見ながら検討を進めます

今後も、職員の質の向上と均一化、人員の効率的な運用を図り、公正かつ正確な会計処理を確保します。

 
【質問②】
市税事務所に係る業務について、さらに効率性を高める改革や改善の方向性は?

 

【答弁:財政局長】

遠隔地に居住する滞納者に係る調査の委託について、その効果を検証しつつ、調査の対象数の拡大を検討します

このほか、市税事務所の窓口業務についても、相談内容の分析等を行い、委託範囲の拡大について検討します

 

 

【質問③】
都市計画や宅地開発、建築行政に係る窓口業務の改革や改善の方向性は?
 

【答弁:都市局長】

市民サービスの向上と事務の効率化などに資するため、関係課の窓口を統合した建築関連総合窓口を設けます。

平成29年度に試行的な業務運用を行い、30年度の本格的な体制構築を目指します。
また、建築関連情報の一体的なインターネット公開については、建築関連総合窓口の体制構築に合わせ、できるだけ早期に実施できるよう準備を進めます。

 


【質問④】
環境保健研究所の業務の民間委託等、効率性を高める改悪や改善の方向性は?

 

【答弁:保健福祉局次長】

実施している試験検査業務のうち、新型インフルエンザやMERS(マーズ)、ジカ熱等の健康危機事案に対応するための試験検査業務については、国や県、他自治体とも連携し、引き続き、環境保健研究所として自ら実施するほか、行政処分に必要な検査等、高度な正確性が求められる業務についても同様に継続します。
一方で、検査目的や検査に要する期間、所内での知識・技術の継承の必要性を十分に勘案し、民間の検査機関でも対応可能なものについては、積極的に委託化の
検討を行い、業務の選択と集中を進めます。

 


【質問⑤】
千葉市でもSCSK株式会社のような残業削減の取り組みを検討することに対する見解は?

 

【答弁:総務局長】
SCSK株式会社のような残業削減の取組みを検討してはどうか、についてですが、まず、裁量労働制については、地方公務員法の規定により職員への適用が除外となっており、また、給与制度についても、国の制度との均衡が求められていることから、時間外勤務手当の削減相当分を他の給与に上乗せすることはできません。
次に、時間外勤務の縮減に向けた取組については、平成26年7月に「新・仕事ダイエット」を策定し、新たに月1回の完全消灯日を設け、局部長等による巡回を行うなど、職員の時間外勤務に対する意識改革や業務量の縮減に向けた各種取組を進めています。
また、職員間の業務分担も考慮した適切な時間外勤務命令を行う観点から、業務の進捗状況等の共有やコミュニケーションの活発化を図る場として終礼の実施等の取組も進めています。

 

【山本直史の視点】

行政改革についての2回目の質問に対する答弁は全般的に「検討します」というものが多かった気がします。

 

行政改革自体には終わりが無いので、「自治体として「検討する」のは当たり前じゃないか!」と思われる方も多いとは思いますが、議会の本会議で当局から「検討する」という答弁を引き出すのは比較的前向きに捉えても良い「語尾」とも言えます。

 

答弁をする当局側に明確なルールがあるのかはわかりませんが、「語尾」に着目した場合、「提案型質問」を行っている議員として一番嬉しい「語尾」は、「来年度から実施して参ります」など、いつから実施するかが明確にされている「語尾」です。

 

その次に嬉しいのは「実施に向けて準備」や「実施に向けて検討」などの「語尾」です。

 

その一方で、当局が議会の本会議で「検討します」と答弁できないものは、「研究します」と答弁することが多く、この「研究します」とも答弁出来ない場合には、「他市の動向を調査します」など、語尾が「調査します」と答弁になるケースが多いように感じています。

 

さらに、「調査します」とも答弁出来ない場合には、「動向を注視します」など、「注視します」との答弁になり、「注視する」とも言えない場合には、「今のところ行う予定はありません」、や「考えておりません」などと続きます。

 

そのように考えると、当局側にとっては明確に「実施する」ということが決まっていない場合には「検討します」という答弁が多くなるのですが、何らかの課題解決をするために提案型質問をしている側からすれば、「提案内容を庁内で検討するのは当たり前だろ!」という感情が芽生えるものです。

 

そしてこの「検討する」ことが問われるのは、「いつまでにどのような検討を行い、どのような決断をするのか?」です。

 

これは僕だけでなく、他の議員も同じですが、提案型質問に対して当局側が議会で「検討します」と答弁した事について、検討する期間が長期間になるケースもあります。

 

たとえ議会質問から数年経過していたとしても、改めて確認してみると「未だに検討している」といったケースも決してゼロではありません。

 

それだけに「検討します」という語尾の答弁は、提案型質問をした議員の側からすれば、決して悪い答弁ではありませんが、逆に問われるのは「いつまでにどのような検討を行い、その結果としてどうだったのか?」「検討した結果として実施するのか、それともいろいろな理由で見送ることにしたのか?」など、「検討」の進捗を追っていく必要があるとも考えています。

 

ということで、今回の質問によって当局が「検討します」と答弁していただいたものについては早期に検討をしていただき、検討した結果、効果的で、より良い行政改革につながると判断された場合には、具体的な実施に向けて準備を進めていただきたいと思います。