千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

昨日は早朝6時15分から環境経済委員会としての「所管事務調査」として全委員で「千葉市地方卸売市場」を訪問させていただいた。

青果棟に続き水産棟や中卸売場も巡回し、施設の老朽化の進む冷蔵庫なども見学させていただいた後に、市場関係者の皆さまと意見交換をさせていただいた。

意見交換では市場関係者の方々から率直な意見も出されたので、非常に価値ある時間ではありましたが、課題が山積している状況をあらためて認識した。

最大の課題は「市場取扱高」の減少が続いていることだ。

もちろん、これは千葉市地方卸売市場だけの課題でなく、全国の「卸売市場」の共通の課題とも言えるのだが、その要因が「少子高齢化」「消費流通の多様化」などの構造的な問題であるために、抜本的な解決策が見つかっていないのが実情だ。

千葉市地方卸売市場の取り巻く環境の現状分析結果を見せていただいたが、「最終マーケットの縮小」「市場を通さず産地から独自調達する量販店のシェア拡大」「チェーン店などの飲食店の増大」「市場としての集荷力の減退」「築地市場などに顧客の流出」など、課題だらけであった。

さすがに嘆いてばかりではいられないので、「ウルトラC」的なアイデアも含めて、市場関係者と意見交換をさせていただいたが、すぐに「取扱高」を増えるような妙案は出てこなかったように感じたので、今後も引き続き対応策を考える必要があると感じた。

市場関係者から出てきた代表的な意見は下記の通り。

青果部門は産地から消費者までの「コールドチェーン」を構築するため、「市場」にも大型の低温庫を整備した方が顧客のニーズに対応できるという意見。

市場は「4週6休」体制だが、毎週日曜日と水曜日を休みにすることで「雇用環境を改善」させることが大切という意見。

地方卸売市場という中央卸売市場と比べれば、比較的自由度の高い「市場」であるという強みを発揮するために、条例改正なども視野に入れ、更なる「賑わいの創出策」を打つべきという意見。

「賑わいの創出」という視点は大切ではあるものの、そもそもの「魚屋」「八百屋」、チェーンではない「地元の居酒屋」の数が減少傾向にあるなど、「市場」で仕入れをしてくれるプロの顧客を増やす以外に道は無いのではないかという意見。

「市場」を使うことで何らかのインセンティブが生まれる仕組みや、逆に市内のスーパーに、「少なくとも仕入れの半分は『市場』からにしなければならない」的な規制をかけることの是非について調査するのも一考との意見。

千葉市地方卸売市場は敷地がとても広いため、例えば市場の遊休地を活用して、新たに「道の駅」のようなことも検討して欲しいとの意見。

ちなみに、他のご意見として…

千葉都市モノレールを「千葉みなと」から延伸して、市場をつなぎ、千葉マリンスタジアムまで繋げれば、必ず賑わいが出るというご意見もありました。

市場の活性化とは、結局のところは「いかに取引高を増やすか」であることを正しく理解したので、これからも市場活性化のために、具体的に実現できるアクションを見つけるなどして、抜本的な改革を目指して頑張りたい。