千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

政治資金に関して数々の疑惑が浮上している舛添東京都
知事の定例記者会見の様子を見た。

本当にびっくりした。

政治家としてのご本人の説明責任も一切果たすことがなかった
だけでなく、世の中からこれほどまでに注目されている一連の
疑惑について、本日の会見で少しでも明らかにしようとする
姿勢がまったく見られなかった。

まさに、誠意のかけらもないという印象だ。

都知事が一貫して発言されていたのは、「政治資金規正法に精通し、
厳しい目で判断していただける第三者の弁護士による調査に委ねる」
ということだけだ。

都庁にテレビ局や新聞記者などの多くのマスコミが集まった中で
行われた記者会見において、記者からの質問に対して、誠実に
説明責任を果たそうとする姿勢がまったく見受けられなかった。

これが日本の首都であり、世界に誇る東京都のリーダーなのか。

記者会見の冒頭や、会見中にも「多くの都民にご心配とご迷惑を
おかけして申し訳ありません」という謝罪の言葉はあったものの、
まさに言葉だけだ。

自らがこのような状況を招いたことに対する「責任」についての
言及がまったく無かった。

記者会見によれば、今後早急に知事自らが選任する「第三者の
弁護士」に調査していただくとの一点張りだったため、結果的に
現時点で自らに降りかかっている数々の政治資金に関する疑惑に
対する都知事自身による「説明責任」はすべて先送りをすると
いうことになる。

舛添都知事がここまで当事者意識が欠落しているとは思わなかった。
(これは、何かの作戦なのか・・・?)

また、出処進退は政治家自身で決めるものだと発言した上で、
現時点において都知事の職を辞任することには言及をせず、
「都民から信頼回復していただけるよう、これまで以上に都知事
としての職務をしっかりと全うする」という発言だったが、これでは
都民の誰も納得しまい。

また、個人的に不思議だな・・・と感じたのは、一連の疑惑のある
政治資金に関する調査を、舛添知事自身が選任する「第三者」の
弁護士に調査をお願いするという構図だ。

都民の代表者である東京都議会が、第三者的な調査機関を
立ち上げるのであれば理解できるが、自らの政治資金の支出に
関する疑念がかけられている現状においては、まずは都知事
自身がすべての疑問について、当事者として疑念を晴らすための
説明を誠意を持って行うことが先決だ。

そして、都知事の説明に対して、客観的な立場の第三者の
弁護士がコメントをするという順序であれば、まだ理解出来るが
ただただ「第三者に調査をお願いする」ということであれば、
今日の記者会見は何のために開催したのか??

まさに謎だ。
都民をバカにしているとしか思えない。

仮に、舛添都知事の発言をそのまま受け止めると、今回のケース
では疑惑をかけられている人から依頼される「第三者の弁護士」が
行う調査とは、一体、何を、どう調査し、どう公表するのかが不明だ。

加えて、調査の結果として「仮に、疑念を持たれている案件に関して、
完全に疑念を払しょくすることはできない結果になった場合には
知事を辞職します」など、どのような責任を取るのが示していない。

このような態度では決して「都民からの信頼回復」など到底見込めない
事を考えると、知事を担うだけの責任能力が欠落しているとも言える。

今回の記者会見をそのまま受け止めれば、少なくとも「調査結果」
が出るまでの期間は都政は停滞するのは明白なので、自身の事で
都政が停滞し今よりもさらに大きな迷惑をかけることになる。

こうなると舛添都知事は結果的には「しっかりと説明責任を果たす」か、
責任を取って「都知事を辞職」するか、リコールなどによって周りから
「辞めさせられるか」の3択になるだろう。