千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする

山本直史です。

山形市における視察報告をいたします。

【モテ塾について】

最初にこの視察テーマを知った時、「えっ?」と思った。
この「モテ塾」とは山形市教育委員会が実施している若者向けの
社会教育事業だ。

「モテ塾」とは・・・

仲間が持てる、楽しみが持てる、自信が持てるこの三つが
「持てる」ことから教育委員会の若手職員の発案で「モテ塾」
という名前と命名されたそうだ。

いわゆる、婚活ではない。

・若者が同年代と触れ合う機会が少ない
・地域とのかかわりが希薄になっている
・若者は公民館に足を運ばない


このような課題を解決し、若者が“自分力”を
高め、元気に活動する「場」をつくり、将来の
地域人材となってもらうことを目的としている。

基本的に独身の20台~30代の男女各10名~15名が
年間を通じて様々な「モテ塾」イベントを含むプログラムに
参加出来ることが条件となっている。

基本的に「モテ塾」は教育委員会が実施する若者向けの
「社会教育事業」ではあるが、従来通りのプログラムや
告知方法を含めたやり方を踏襲しているだけでは、
結果的に「対象」としている若者の参加は見込めないことから、
市役所の若手職員のアイデアを思い切って採用するなど、
注目度を高める事業名やプログラム内容にしたのだ。

「モテ塾」で開催される内容も多岐にわたる。

・みんなでカクテルパーティー
・浴衣 DE ナイト
・夜のピクニックin東沢
・10倍楽しくモンテを応援
・体験!最新ブライダル
・美しいボディへの挑戦
・世界の料理に挑戦
・震災ボランティア文化財レスキュー
・クリスマスパーティー

などなど・・・。


およそお堅いイメージのする行政、さらにどこかお堅いイメージの
教育委員会の事業としては斬新なメニューが並ぶ。

そして、この1年間のプログラムが終了すると、次年度には
参加者のうちの数名が実行委員として運営をサポートする側に
まわるという流れになっている。

冒頭にも書いたが、千葉市においても「公民館」が主催する
若者向けの社会教育事業は決して盛り上がっているとは
言えない中で、この山形市の取り組みは斬新だ。

「単なる若者向けのイベントに税金を使うのか!」


聞こえてきそうだが、実際の年間事業費としては講師への
謝礼金5万円と印刷代2万円の、トータル7万円とのことだった。

各種プログラムに参加する際に必要な費用は参加者が
負担する仕組みになっているのだそうだ。

わずか年間7万円の事業予算でも、創意工夫をすることで
主体的に動き出す若者が増え、若者同士がつながり、
将来的には自主的な社会貢献活動へと広がる仕組みは
大変意義のある取り組みだと感じた。

ちなみに1期生の男女一組が「モテ塾」をきっかけにして
カップルとなり、先日結婚したというニュースも聞いた。

今後、少子高齢化が加速度的に進む日本において、各自治体が
どのように、どこまでの範囲で、若者向けの活動支援やキッカケを
作ることが求められるのかを考える契機としたい。