千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

視察を振り返って感じた事。

まずは今回、議会運営委員会として視察させていただいた
鹿児島市議会、熊本市議会の議会事務局の職員の皆さま
には心から感謝したい。

個人的には他市の市議会に委員会として訪問し「外から学ぶ」
という視察は大きな意義があると考えている。

視察にはもちろんそれなりの意義はあるものの、本当の真価は
その学びを自分たちの市議会に反映させるところにある。

視察によって先進的な学びを得ても、「なるほど!」
「それは凄い!」と感心をしているだけでは何の価値も生まない。

もちろん視察をした事で、議会内部における改革への議論が
加速することや代表・一般質問などを通じて他市の優れた
施策を「提案」するという形で当局へ働きかけをするという
意味では確実に意義はある。

我々に問われているのは、「学び」をいかに「活かす」かだ。

しかし、残念ながら現在の千葉市議会には「学び」を具体的に、
「活かす」ための仕組みがあるわけではない。

恐らく日本中の市議会を見渡しても具体的に「学びを活かす」
ための「仕組み」は無いようにも思える。

先日ブログで地方自治体は市長と議会の「二元代表制」で
ある事を書いたが、市長はどの都市でも「一人のトップダウン型」
ではあるが、例えば千葉市議会は50人の議員による合議型だ。

つまり、「議会としての統一した考え」をまとめるのには相当な
時間とエネルギーを必要とするのが合議体の宿命でもある。

「議会改革」という一点を見ても、ある議員は積極的に民間並の
イノベーションを起こそうとする一方で、ある議員はこれまでの
歴史と伝統を重んじようとする。

決してどちらも間違ってはいない。

少なくとも50名の議員それぞれがビジョンを掲げ、選挙で
当選して議員になっているので、ある意味当然に議員の
考えを尊重することが前提になる。

ちなみに僕個人としては前者の立場であり、積極的に
地方議会におけるイノベーションを起こして行きたいと
考えている。

その改革や変革を前に進めようとするエネルギーの源は、
例えば先進的な取り組みをしている他市議会を視察した時に
感じたことや、学んだことだと考えている。

先ほども述べたが、視察をしても何も感じないのは問題だし、
せっかく先進的な学びを得ても、その学びを自身の市議会に
活かさなければ視察をする意味が無いと言われても仕方ない。

だからこそ千葉市議会として「学びを活かす仕組み」を考える
必要があると考えている。

最後に、今回視察させていただいた市議会で印象に残った
のは熊本市議会の議会棟の図書室だった。

熊本市議会の議会棟はとてもゆったりとした空間であり、
また議会棟に併設されている図書館は蔵書も充実しているだけ
でなく、議員だけでなく一般の市民にも開放されているそうだ。

議会棟の図書館を市民の皆さんに利用していただくことだけでも
「開かれた議会」に一歩近づくというヒントを得た。