千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

今日は6月23日に行った一般質問のうち4番目の
テーマである「千葉版CCRC」についての質問に
ついてブログを書きます。

【千葉版CCRC】

先日、政府から日本版CCRC構想が公表されました。

このCCRCとはコンティニューイングケア・リタイアメント・
コミュニティの略で、アメリカでは
既に2000カ所存在し、
高齢者が移り住み、健康時から
介護・医療が必要となる
時期まで継続的なケアや生活
支援サービスを受けながら
生涯学習や社会活動に参加
するような共同体です。

この「日本版CCRC」とは、「東京圏をはじめとする高齢者が、
自らの希望に応じて地方に移り住み、地域社会
全体において
健康でアクティブな生活を送るとともに、
医療介護が必要な
ときには継続的なケアを受けることが
できるような地域づくり」
を目指すものであるとされています。

今後、東京圏は急激な高齢化の局面に突入するとされており、
国は、高齢者の東京圏から地方への移住として、「日本版
CCRC」構想を推進して行くとのことを示しました。

私は個人的に、国が示すような「地方への移住」については、
様々な点で賛否が分かれるところではないかと考えています。

しかしながら、地域が元気になる、老いも若きも、地域の方々が
健康でいきいきと生活できるという点においてはCCRCという
手法も選択肢の一つとして意義があると考えています。

仮に移住という要素が無くとも、地域に魅力や活力が生まれ、
そこに住む方々が過度に行政サービスに依存するのではなく、
自らが生きがいを持って地域の中で暮らしていけるような手法や
取り組みは、ある意味で理想的な状況であるとも考えています。

ここで私が注目したいのは、大学と連携したCCRCです。
アメリカでも大学と連携したCCRCが70カ所ほどあります。

そこで、例えば稲毛区などは「文教のまち」と呼ばれるほど
ですから千葉大学をはじめ千葉経済大学や千葉敬愛大学
などの
大学がありますので、これらの「大学」というリソースを
もっと活用できないのかという提案です。

そこでお伺いいたします。

【山本質問1】
高齢者が地域社会において健康で行動的な生活を送る
といったことから、地域資源である「大学」を活用した連携
として、どう取り組んでいるか?

一方で、本市では超高齢社会に備えて、「地域包括ケア
システムの構築」に取り組んでいます。

団塊世代の方々が全員75歳以上の、いわゆる後期高齢者
となる2025年まであと10年間ですが、少子高齢化の急速な
進展をみると、私としては「待ったなし」のところ
まで来ている
のではないかと感じています。

このままでは医療給付や介護給付にかかる費用も急激に
増加しますから、社会保障制度そのものの持続可能性を
保つことができなくなってしまうとも考えています。

その点、地域において学びや生きがいや自己実現の場を
創出することで高齢者に元気や活力が生まれ、その結果的
として健康寿命が延び、社会保障費を減らす
というシナリオ
は十分に実現可能だと考えています。

そうだとすると、CCRCと地域包括ケアシステムとは、
まったく無関係のものではありません。

そこで、

【山本質問2】
地域包括ケアシステムとCCRCの違いについては?

【山本解説】
少子高齢化と人口減少が確実に加速する2025年
以降の日本をどう持続可能な社会をするか・・・
それを今から考える必要があります。

これから東京オリンピックが開催される日本はしばらく
経済的にも活性化すると思います。
しかし、その先の日本に待っているのは、少子高齢化と
人口減少というかなり厳しい現実です。

そのための人口減少を食い止める少子化対策も必要
ですが、その対策が効果が出るまでには20年~30年
はかかるでしょう。

いわゆる「2025年問題」とは団塊の世代全員が後期
高齢者になるタイミングです。

その先の未来を推測すると、どうしても現状のままでは
東京圏だけでは要介護の方を受け入れるだけのキャパ
シティは無いことが見えてきます。

そこでどうするか・・・
「CCRC」は国が示している解決策の一つですが、
個人的にはいろいろな面から厳しいと感じています。
これらを質問によって明らかにして行きます。