千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

【選ばれる都市:2回目】

先ほどの答弁によれば、千葉市を「選ばれる都市」に
するために、千葉市ならではの都市アイデンティティ
である「千葉氏」「加曽利貝塚」「オオガハス」「海辺」を
活用するということでした。

私はそのこと自体を否定するつもりもありませんし、
千葉市固有の特徴である「千葉氏」「加曽利貝塚」
「オオガハス」「海辺」などの地域資源を活用すること
自体は決して間違っているとも思いません。

しかし今回の質問を通じてお伺いしたかったのは、
これから千葉市を
どのような都市にして行こうと考えて
いるのか、まさに未来の
千葉市をどのような都市にして
行くのかという、まさに
「目指すべきビジョン」でしたが、
残念ながらが先ほどの答弁からは、その明確なビジョン
が見えて来ません。

最近は都市間競争も激しくなってきていますが、
これは国内だけでなく海外の都市を見ても同様です。
都市としての成長が本当に凄いですよ。

先月、私が視察した中国山東省にある臨沂(リンイー)
という都市は、日本ではあまり知られてはいません。
また不思議なことに中国国内でもあまり知られてはいない
都市ですが、何と人口が1000万人を超えているんです。

ちなみにこの臨沂という都市は、数年前まではいわゆる
典型的な農村の一つではありましたが、北京と上海の
ほぼ中間に位置し、沿岸部の7つの港湾にアクセスできる
立地特性を活かして、中国政府からも物流における経済
特区のお墨付きをもらい、「保税区」を設置し、物流とECを
組み合わせた中国国内でもっと優れた「戦略的物流ハブ」
として急速に成長を遂げています。

※用語解説・・・【保税区とは】
中国の税関が認可して設置された特別経済区域のこと。
保税倉庫区とも呼ばれ、
税関の監督・管理下で輸入品、
輸出品が一時的に
保管される場所。この保税区では
中国国内の厳しい規制から開放され、
最も自由に貿易や
販売、展示などの業務ができる。

例えばですが、この千葉市にも千葉港があるわけです
から、仮に千葉市が戦略的に海外の経済成長著しい
都市や物流ハブとなっている都市と戦略的に姉妹都市
提携を結ぶというアイデアだってあるわけです。

だからこそ、これらを含めて、私が求めているのは
「〇〇するなら千葉市」という、国内外に強力に発信
出来る、都市としての魅力であり、強みです。
そこで、あらためてお伺いいたします。


【山本質問3】
「選ばれる都市」として、3つの「まちの個性」が
実現した
後の都市の姿についてお伺いいたします。

【総合政策局長答弁】
「選ばれる都市」として3つの「まちの個性」が実現した
後の姿については、次のような様子を思い描くことが
出来ます。

・市民の中に「都市のアイデンティティ」がしっかりと
醸成され定着している。

・若い世代が安心して子どもを産み育てやすい環境
が整っている。

・地域経済を担う人材など、未来を創る人材が順調
に育っている。

・元気な高齢者をはじめとして、市民等による積極的
な活動が地域コミュニティの中で展開されている。

・市民・自治会・NPO・企業・大学・行政など様々な
主体がまちづくりの目的を共有し、お互いに補完し
あいながら、皆の力でより良いまちづくりのための
活動が進められている。

・魅力ある海辺空間が賑わい、緑の恵みを享受できる。

・産学官連携による企業立地や産業創出により、
質の高い十分な雇用の場が確保されている。

・多くの人々に、観光レジャーの場として、住まう場
として、働く場あるいは学ぶ場として選ばれている。

こうしたような「まち」をイメージとして、「人とまちが、
いきいきと幸せに輝く都市」を目標に取り組みます。


【解説】
質問によって、千葉市が目指している「3つの個性」が
実現すると、どんな様子になるのかを聞きました。

今回の答弁の最後は「人とまちが、いきいきと幸せに
輝く都市」を目標に取り組むというものでした。

これも決して間違ってはいません。
しかし、目指すべき目標が後になって検証できるような
「KPI」が無いと、せっかく取り組んでいることが前に
進んでいるのか、そうではないのかがわかりません。

さらに言えば「人とまちがいきいきと幸せに輝く都市」の
「いきいき」の定義や、「幸せに輝く」定義も関係者が
しっかりと共有していた方が良いと考えています。

※このブログでは「質問」と「答弁」のやり取りを出来るだけ
分かりやすくするために、僕の質問に入る部分や、当局の
答弁を、出来るだけ趣旨を変えずに若干の加筆修正を
させていただいております。正確な質問と答弁については
後日アップされる千葉市議会ホームページの議事録を
ご参照ください。