千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

牛丼チェーン大手の「すき家」を展開する
ゼンショーホールディングスは今日から
店舗の約6割にあたる1167店で深夜0時
以降の深夜営業を休止すると発表した。

ゼンショーは過酷な労働環境が社会問題化してから
適正な勤務体制を整えるためにシフトの見直しや
新規の
求人をするなどの対策をしたものの結果的に
人手不足は解消されなかったために6割の店舗で
本日から0時以降の
深夜営業を休止せざるを得ない
というのが真相だろう。


これまでゼンショーは店舗の積極展開を進める一方で、
店舗においては「ワンオペ」と呼ばれる深夜の一人勤務
体制という少ない人員で運営する戦略を進めて来ていたが
一ヶ月に500時間を超えるという極めて長い労働時間や
24時間連続勤務など過酷な労働環境から一部からは
ブラック企業と呼ばれていた。

ちなみにゼンショーに2011年に入社した新入社員の
実に6割近い58.8%が3年以内に退職していたという
事実もあったと報道されている。

社内の詳しい事情を知らずにコメントするのは
少し踏み込み過ぎかも知れないが、さまざまな
理由があろうともせっかく採用した新入社員が
3年以内に6割も辞める企業はやはり世論から
ブラック企業と呼ばれても仕方あるまい。

最近ではアベノミクスの効果で株価は上がって
いるものの個人の感覚としてまだまだ景気回復を
感じてはいない。

その一方で一部の業種では慢性的な人手不足が
徐々に顕在化してきている。

例えば建設業に従事する職人や、介護職の人材、
地域経済を支えるサービス業に従事する人材なども
人手不足の状況が続いていいる。

今や特に三次産業と呼ばれるサービス業においては
働く人が自らが働きやすい企業を選ぶ「売り手市場」に
変わって来ている。

雇う側の企業にとっては厳しいライバルとの競争に
さらされる環境下ではコスト縮減が至上命題ではあるが、
そのコスト縮減が過酷な労働環境で働く人の上に
成り立っているとすれば、それは紛れもないブラック企業だ。

そのような不適切な経営方針を続けている企業は
持続可能な発展は実現できないだろう。

本日から1167店の深夜営業を休止するという
決断を下したした「すき家」を展開するゼンショー。

当面の間の業績は厳しい状況が続くだろうが
抜本的な人手不足の解消と雇用環境の改善を
はかりながら、会社の業績をそれこそ社名の通り
すべて勝つという「全勝(ゼンショー)」ならではの
成長戦略を描けるかが問われている。