千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

安倍総理がTPP(環太平洋経済連携協定)への
交渉参加を決断したが、その裏には
相当なドラマがあったようだ。

2月の米国オバマ大統領との日米首脳会談を
終えた直後に安倍総理は麻生副総理に対して
「TPP交渉参加を表明する」という意思を
伝えたという。

それを聞いた麻生副総理は思わず
“のけぞった”と言う。

麻生氏は「総理がそうおっしゃるなら・・・」
と言うのがやっとだっとと。

というのもTPPへの交渉に参加するか否かは、
民主党政権時から賛成派と反対派が分かれ、
いわゆる国論を二分するほど、
時の総理が「決断する」には重いテーマである
ことを意味する。

結果的に民主党政権の野田前総理も政府として
「TPP参加表明」はしなかった。

今回のTPP交渉参加表明を行うにあたり。
安倍総理の女房役である菅官房長官も
このタイミングでの参加表明には
とても慎重だったそうだ。

その理由は7月の参議院選挙にある。

TPP交渉参加に反対している急先鋒は
高い関税により保護されている農業の
関連団体だ。

そのJA全中(全国農業協同組合中央会)の
意向に真っ向から背けば、7月の参議院選では
決して与党の追い風にはならないという
冷静な判断だ。

特に地方の1人区の選挙結果には大きな
影響が出ることを想定した菅官房長官は
「(参加表明)は参院選後の方がいい」と
進言したらしいが、安倍総理は首を縦に振らず
押し切ったという。

逃げていたり、姑息な手法では
この大きな山は越えられない。

この「決断」こそリーダーの証だ。

国論を二分しているテーマからも決して
目を背けることなく日本という国の未来を
考えて大きな決断をした。

民主党時代の「決められない政治」とは
全く異なる展開だが、この日本を背負う
政治家が覚悟して行った「決断」こそが
日本の未来を切り拓く。

当然「決断した」からには安倍総理に対し、
あらゆる方面から複数の厳しい矢が飛んで
くることだろう。

しかし最後は大局観を持ち高い志を掲げ、
ブレない信念を持ち続ける政治家自身が、
有言実行で行動し続けることで、
時間はかかるかも知れないが最後には
国民の支持を得られると確信している。

未来に責任を果たす政治家が
勇気を持って道を切り拓いたことで
貿易立国の日本がスタートラインに立った。