千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

総選挙も最終盤に突入した。
選挙情勢について新聞各紙によれば序盤戦から
自民党が優勢でさらに支持を伸ばし自公で300議席を
突破するとの予想も出ている。

マスコミも電話による世論調査やバロメーターとなる
選挙区を抽出して、期日前投票の出口調査などの結果を
反映しているはずなので大方はこの流れなのだろう。

そうなると民主党政権になる3年3ヶ月前と同じ
自民党と公明党の連立政権が誕生し
現総裁である安倍氏がそのまま首班指名を受けて
2回目の総理大臣になる可能性が高い。

また今回の選挙戦を通じて自民党の安倍総裁は
民主党がマニフェストに掲げながらも実現出来なかった
数々の政策を批判しながら、自民党は実現する政策を
マニフェストに掲げていると主張している。

そうなると逆に気になるのは自民党のマニフェストに堂々と
掲げられた「憲法改正」と「国防軍」についてだ。

そもそも今回の総選挙に際し、千葉1区から立候補する候補者を
招いて「千葉から日本を元気にする公開討論会」を開催したのだが
その時にテーマとして掲げたのは

①消費税増税について
②TPP交渉参加について
③脱原発について
④千葉から日本を元気にするために

というテーマであったため「憲法改正」についてや
自衛隊を「国防軍」にするというテーマでは各候補者から
も意見を聞いていない。

今回の総選挙において自民党を中心とする政権が誕生すると、
今度は圧倒的多数の力で今回の総選挙で掲げた
「自民党マニフェストの実現」を目指すことになるだろう。

当然と言えば当然だ。

現在の国会の状況は引き続き参議院においては
ねじれ国会のため自民・公明だけでは過半数にならないが、
衆議院において300議席を超える勢力を持つ政権基盤は、
任期の4年間はとても安定した政権運営になるとだろう。

そして野田政権から安倍政権に変わり国民からも高い支持率を
維持し続ける場合は来年7月に行われる参議院選挙においても
「自民・公明政権が大幅に議席を獲得する」ということで、
結果的にねじれが解消されることも十分考えられる。

そうなると今回の総選挙ではあまり争点になっていなかった
「憲法改正」と「国防軍」が急に浮上してくる可能性が高い。

もちろん憲法改正や日本の領土を守る国防は大切だ。
同時に外交交渉や経済活性化も大切だ。
脱原発をはじめとするエネルギー政策だって大切だ。
社会保障と税の一体改革も忘れてはいけない。

仮に世論調査の通り、総選挙の結果が自民党と公明党の
圧倒的な議席を得ることになれば政権政党は
第一義的には「自民党マニフェスト」と「公明党マニフェスト」の
実現を目指すことになるから、当然その中身をしっかりと
理解する必要がある。

「民主にがっかり、自民にこりごり、第三極はわからない」という
雰囲気で始まった総選挙ではあったが、結果的には
3年3ヶ月前と同じ自公政権に戻る可能性が高い。

小選挙区比例代表並立制という選挙制度の下では
それが「有権者の意思」ということになる。