千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

昨日は朝から夕方まで通訳入れて
マリーナベイサンズとIRに関する幅広い意見交換、
コンベンション施設の視察を行い、昼食を取った後に
日本政府観光局シンガポール事務所を訪問し
意見交換を行った。

いろいろな角度からの質問が飛び交い
予定時間を大幅に超えた展開となった。

今回の会議では会議の内容をICレコーダーに
録音しているので、視察の報告については
IR議員連盟として別途詳細に作る予定なので
このブログ上では要点をまとめた。


例えば、マリーナベイサンズ打ち合わせは
こんな流れだった。

【↓以下概要】

2006年にカジノを行う権利をシンガポール政府から
入札によって取得し、5年後の2010年4月に
マリーナベイサンズをオープンさせた。
→わずか5年でのオープンは驚異的なスピード。

マリーナベイサンズは国際空港から車で
約20分の距離にあるためビジネス&観光の
両面で世界に通用する娯楽オプションが
用意されている。

ホテルの客室が2500室あり、コンベンション施設は
250会議室と着席で6600名入れるボールルームがある。

300以上のショップと2つのシアターを備え、
ミュージアムまである。

マリーナベイサンズの客室は2500しか無いので
大きなコンベンションを開催する際には
周辺ホテルと緊密に連携が取れていることが
1つの成功モデルになっている。

またマリーナベイサンズのような複合施設は
アジアでは初めてなので、最初に注目を
集めることが出来れば、その後の他国における
展開を考えた場合にビジネス的に非常に有利なると
考えた。
→そして現在、全て予定通りに進んでいる。

またシンガポールの観光産業という面においても
ミュージカルではライオンキングなどのように
クォリティに高いものを提供できる体制が整ってきた。

サンズ側から見れば、日本は非常に有望なマーケットと
見ているが、国会でカジノ法案が成立する必要があるのと、
立地する自治体においては住民の合意形成もハードルが
非常に高いと考えている。

当初シンガポールも政府がカジノを禁止していたが
2005年~2006年の間に政府が決断しカジノを合法化した。
それを機に政府高官がなぜシンガポールにIRが必要なのかを
国民に説明したらしい。

「社会的リスク」をはるかに超える「経済的な利益」が
あることを訴えた。

またソシアルライフガードと呼ばれる、
カジノを開設した後のルール作りをしっかりと行い
シンガポール市民がカジノに入場する際には
高いエントランスフィーを取るなどハードルを上げている。

※サンズの世界展開
→すべてMICEなどのビジネス展開になる予定か?
MICEにフォーカスしても家族にも楽しんでもらえる

※投資から回収までの期間は?
「5年」がめどだが実際に計画した数値より上回って推移している

※課題は人手不足、政府が外国人の就労を制限しているため
労働力の安定確保が経営課題となっている。

政府としてシンガポール人を雇用すると
外国人を雇用できるという一定のルールがある。

現在ホテル関係で9000人のスタッフが働いている
2015年までにGDP1.6%
37000人の雇用を生み出すことを政府目標としている。

数字で見ると犯罪率7%で低下してきている
2012年のデータでギャンブル中毒も低下
ギャンブル従事率は世界的に2%以下で問題ない。

CSR活動は→政府関連機関に対してチャリティ還元など
様々なイベント募金も行っている。


話の流れはこんな感じであった。
概要といっても話が多岐に渡るので
それはそれで頭を働かせる必要があった。

詳しい数字については検証する必要があるが、
全体を捉えるイメージとしては、
ホテルやコンベンション施設などの関連施設を建設するために
サンズが約5000億円を超える巨額の投資を行ったのだが、
そんな巨額の投資であってもカジノの運営収入が好調なため
投資回収の期間はわずか5年で終わるという話なのだ。

にわかに信じがたい。

しかし、担当者は
「5年で投資額を回収する計画を立てているが
計画達成はさらに早まる可能性がある」という。

【↑以上概要】

9000人の雇用を生み出し、
民間投資によるインフラ整備を行い
事業者もわずか5年で投資金額を回収できる。

1日に25,000人以上の人が集まり、
ビジネスコンベンションのメッカとして
世界中から選ばれる都市になる。

プラスの部分だけでなく、マイナスの部分、
「負」の要素もきちんとしっかりと検証しなければ
ならないが、概要だけで考えると
極めて魅力的な話だと考えている。

本日も引き続き調査を行う予定だ。