千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

橋下徹大阪市長が代表を務める大阪維新の会が
次期総選挙の公約として衆議院議員の定数を
現在の480名から240名と「半減」することを明確に
打ち出すという。

この公約はある意味で非常に衝撃的だ。

現職国会議員の集合体である既存の政党では
到底打ち出せない公約だ。

これが大阪維新の会の「公約」となれば
次期総選挙は「攻める維新」と「守る既存政党」という
構図が明確になり守る立場にまわる既存政党側は、
どの政党も苦しい選挙戦になるだろう。

また最近の世論調査の人気ぶりを考えると
大阪維新の会に5人以上の国会議員が所属することで
政党要件を満たせば、小選挙区だけでなく比例代表でも
当選する議員が確実に増えるはずだ。

そしてその先の「展開」を僕なりに予測してみると・・・

「衆議院の議員定数を半減する」という公約を掲げて当選した
議員はそのミッションを実現するために任期中に次々回の
総選挙までに「定数半減」を目指すことになる。

しかし、仮に大阪維新の会が中心となって
「衆議院議員定数半減法案」を国会に提出したとしても
実際に法案を成立させるには相当ハードルが高い。

仮に衆議院を通過したとしても、その先の参議院で
過半数を得られなければ、最終的に再度衆議院で2/3以上の
賛成を得る必要が出てくるからだ。

つまり仮に次期総選挙で「大阪維新の会」が大躍進を遂げても
「衆議院議員の定数半減」は一筋縄ではいかない構図が
待ち構えている。

つまりポイントの一つは、現職の衆議院議員の中で
「衆議院議員定数半減法案」に積極的に賛同し、
既存政党に見切りをつけ大阪維新の会に合流する議員が
何人出てくるかにもよるが、それはそう簡単な話ではないだろう。

現職議員の合流が少数にとどまった場合、
次期総選挙における大阪維新の会の躍進は当選1回の
新人議員によるところが大きく、4年間の衆議院任期の間に
「衆議院議員定数削減」以外に公約である「維新八策」への
取り組みの進捗や、既に進んでいる現行制度と、
どのように向き合うのかなど改革を成し遂げる前の見えない
課題が続々と出てくることも考えられる。

しかし、次期総選挙で「大阪維新の会」という政党が大躍進を果たし
仮に衆議院だけでも自らの身を切る「衆議院議員定数半減」法案を
提出するところまで進めば、結果的に既得権も壊すキッカケとなる
相当なインパクトになる。

「法案」として提出されることで賛成派・反対派のそれぞれが
喧々諤々の議論が交わされ世論が喚起されることになる。

そうなると当然のごとくその先の「参議院」の定数削減や
参議院そのもののあり方も問われることになる。

報道によれば大阪維新の会代表の橋下氏は定数を
半減させるが、その分だけ国会の役割も「外交」と「防衛」に
減らすという合理的な考えを示している。

それは同時に本格的な「地方主権」の時代に入ることになる。

国会がここまで自ら改革することになれば、
その変革のうねりが地方に及ぶことは間違いない。

今の時代を覆っている閉塞感を打ち破るには
既存の既得権や制度を大きく変えることも必要だ。

それを変えるのが政治の力だ。

そのためには有権者一人一人がお任せ民主主義ではなく、
自ら声を上げ、選挙によって意思表示をする必要がある。