千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

本日の読売新聞朝刊(京葉版)に
僕が住んでいる稲毛ファミールハイツについて
記事が大きく取り上げられた。

「団地再生へエレベーター」
「19棟住民合意で大改修」の見出しだ。

この稲毛ファミールハイツは今から
39年前に出来た民間の丸紅が開発した
戦後初の大型団地だとされている。

現在でも1300戸、3000人が住んでいる。
団地は全部で24棟からなり、うち5棟が
11階の高層棟、19棟が5階の低層棟となっている。

僕自身はこの稲毛ファミールハイツの高層棟に
家族3人で住んでいるが、このエリアは
緑が多く公園や郵便局、交番まであるため
とても住みやすいエリアだ。

当初30代で入居された方々が、39年住んでいれば
当然70歳に近くなる。

それを証明するかのように最近の敬老会は
元気な対象者が多すぎて会場に入れない盛況ぶりだ。

しかし5階建ての低層棟はエレベーターが無かった。
若い時は全く気にならなかった階段も年を重ねてくると
やはり負担が大きい。

これから先のことを考えると、
買い物、病院、サークルに参加するなどの
日常生活を送るのにもますます不便になるな・・・ということは
低層棟に住んでいる方々は考えていた。

そこで「低層棟にエレベーターを設置しよう」と8年前から議論が
開始され、最終的に住民合意が得られてエレベーターを
設置することになった。

昨日は、19棟全ての低層棟にエレベーターが
設置されたことを祝う祝賀パーティーが開催され、
来賓として熊谷市長もお越しになられた。

今回のこのニュースを読売新聞が大きく報じたが、
それは民間の大型団地で住民合意を得て行った
大規模改修が今後の「モデル」となる可能性が高いからだ。

若干解説させていただく。
この団地には24棟の建物があり、うち5棟が高層棟、
19棟が低層棟である。

エレベーターが必要なのはこの19棟なのだが、
住民合意が必要なのは団地全体の区分所有者の
3/4、つまり75%だ。

エレベーターのある高層棟に住んでいる人や、
低層棟でも1階に住んでいる人にとっては
新しくエレベーターを設置することは直接関係無い。

さらに、マンションを所有していながらも
賃貸として貸しているオーナーもいる。

そんな中で全体の3/4(75%)の合意を取り、
修繕積立金で19棟全てにエレベーターを
設置したことが、日本国内にあまたある
マンションの建て替えや、大規模修繕を行う事例の
先駆的モデルとなっている。

団地の住民全体で未来のために準備しよう。
自己の利益よりも利他の精神で、
”公”を意識した結果ではなかろうか。

そして、このエレベーターが設置されたことで
団地に住む全ての住民がこれから先に、
仮に車椅子生活になっても稲毛ファミールハイツを
”終の棲家”として選択できる要件が整った。

僕自身もNPO法人にこにこ稲毛を5年前に立ち上げ
様々な活動を通じて「誰もが住んでて良かった♪」
と実感できる街」を目指した地域活性化活動を行っている。

そして2年前にはこのNPOが母体となり
撤退したスーパーの跡地を「街の駅オークヒル」として再生。

今年の4月には「ライフステーションオニオン」として
リニューアルを終えた。

さらに、団地と千葉都市モノレールのスポーツセンター駅を結ぶ
民間企業4社の協力で実現した無料の「まちのバス」が運行し、

団地の真ん中を通る、未着工の計画道路を活用して
約50台駐車できるコインパーキングも完成している。

一歩一歩ではあるが、多くの人の力が結集して
主体的市民がそれぞれ一肌脱ぐことで、
誰もが住みやすいと感じる街が具体的に実現し始めている。

これからもっともっと加速さる予定だ。