千葉市議会議員+千葉から日本を元気にする
山本直史です。

昨日は香川県直島町の視察を行った。

直島町は、岡山県と香川県のの瀬戸内海の中にある27の島々からなる町で、その行政の中心が直島だ。

直島の人口は約3300人で大正時代に誘致した三菱マテリアルの製錬場とその関連企業の社員と家族が住民の約70%を占めている。

最近ではベネッセにより日本有数の建築家である安藤忠雄氏設計の「地中博物館」をオープンした事もあり、現代アートの発信基地にもなっている。

ただ、今回の視察は現代美術ではなく「循環型社会を先導するモデル」の視察だ。

直島は平成14年に「エコアイランドなおしまプラン」が承認された21世紀の循環型社会を先導する島なのだ。

これは平成2年までさかのぼるが、社会問題にもなった同じ瀬戸内海に浮かぶ「豊島(てしま)」の産業廃棄物不法投棄事件をご存知だろうか。

直島はこの、豊島に不法に投棄された60万トンにも及ぶ産業廃棄物問題を解決するために、香川県の提案を直島が受け入れたのだ。

そして平成15年から直島に建設された産廃の中間処理施設で、毎日豊島から専用船で運ばれてくる産廃を先端技術で無害化し、埋め立てを行わない「循環型社会のモデル事業」を行っている。

これは壮大な公共事業である。

直島には三菱マテリアルの施設があったのだが、良く受け入れたものだ。

この直島で平成15年から行われている「豊島廃棄物処理事業」は平成24年度で終結する予定だ。

つまり、「豊島の廃棄物」が10年間かけて全て処理されるという事である。

先ほど、壮大な公共事業と言ったが、事業費は施設建設費が約207億円、10年間の事業費が約330億円で、合わせると500億円を越える。

そして人員体制は、委託、嘱託などを合わせると90人以上が現在も働いているので、ある意味では雇用を創出しているとも言える。

しかし、もともとは不届き者の事業者が行政の監視の目をくぐり抜け、大きな社会問題を引き起こした後始末を、いわば負の遺産を処理するための税金投入とも考えると複雑な気分にもなる。

ただ、直島の人たちは何も悪くない。

まさに「負」のエネルギーを「正」に切り替え、未来思考での街づくりに繋げている点は、称賛に値する。
直島での視察は大変な学びとなった。

直島行きのフェリー
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フェリーの切符
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溶融スラグを活用した陶器千葉市議会議員  山本直史 オフィシャルブログ「行動する市議会議員」Powered by Ameba-2011072614410000.jpg

直島のフェリー乗り場は洗練されている
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