空気密度式 | やまめ工房の日記2010+α

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空気密度の計算式は上図になります。
重力単位に慣れた頭ですいません。

空気密度は温度と気圧の変動による比例計算の形をしています。
単純に熱膨張と圧力膨張の計算ですね。
本当はこれに湿度項というのも加わるのですが他の2つの要素に比べて影響がごく小さいので省略しました。
気温は温度計の℃の値をそのまま使います。
気圧はその場の気圧を使いますがヘクトパスカルの値です。
mmHgの場合は分母が760になります。
気圧計が有れば簡単ですが気象庁のデータを使う場合は注意が必要です。
海面高度に換算した値を発表していますので高度が高い場合はこのまま使えません。
標高が高い会場の場合は換算誤差が大きいので直接現場で気圧を計測するのがベターです。

平地では温度項の影響が強く気圧項はそれほどでも有りません。
逆に標高の高い会場では気圧項の影響ががぜん大きくなります。

HLGは空気密度の影響を強く受けているようです。
真夏の松本ドームは標高が高く空気が薄くてタイムが伸びません。
翼端投げでは発射での尾翼空気力が減ってヨー収束が足りず上昇パターンが大きく変わってしまうほど影響が出ます。


一方、インドアゴムペラ機も空気密度が大きい方が良く飛ぶのですが、空気密度以上に気温によるゴム蓄積エネルギーの変動がタイムを左右します。
ゴムは気温が高いほど活性があがりより多くのエネルギーをため込みます。
この変化量は空気密度の影響の比では無いようです。
インドアゴム機にとって気温の高い夏場が断然有利との事です。
真冬を好むHLGと真夏を好むゴム機、あべこべ性格の機体ですね。


空気密度は湿度の影響をほとんど受けないと書きました。
でも実際は湿度が高いほうがHLGが良く飛ぶような気がしてなりません。
湿度が高すぎると霧となって空中に水滴が存在する形になりますがこの中を飛ぶHLGの性能が抜群に良いのは経験上確実です。
それでは霧にならない一歩手前まで湿度が高いとどうなるのか確かめたいですね。
水滴が出現すると途端に性能が上がるなんて突然変異的なおかしな現象は有るとは思えないのです。

空気密度以外に影響を与えそうなのは動摩擦係数。
動摩擦係数は湿度が大きいほど小さくなる形。
ということはレイノルズ数が大きくなったと考えて良いのでしょうかね。
だとすると臨界レイノルズ数付近で飛ぶHLGは強く影響を受けてもおかしくないですね。
湿度による影響は風洞で実験して確認したい事象の一つです。