繁栄の象徴…小豆島の黒
醤油作りの盛んな小豆島では酵母で黒く染まった壁はそう言われてきました。
微生物の不思議・・・解明されていないことの多い発酵の世界ですが
この黒は醤油酵母だそうです。
昨年、埼玉の弓削田醤油さんを見学させていただいた時も黒い壁を見上げほ~~~~カッコいい!と感動しました。
ここ小豆島には明治時代200軒もの醤油蔵があったとか・・・廃業合併などで少なくなったとはいえ、東京湾にすっぽり収まる程の島に今なお20社の醤油屋さんが軒を連ねています。まさに醤油の島小豆島。
現在全国で約2800個あると言われる木桶
その中で醤油・酒・みそ・お酢などの醸造に使われている木桶は2500個
そのうちの1000~1150個はこの小豆島に。
長い長い黒壁の中には木桶でプクプクと発酵し続ける醤油
それぞれの蔵で全く違う味の醤油が出来るとか・・・
それこそ発酵の魅力
木桶の小さな穴に住み着いた酵母や菌たちが醸し出す本物。
そんな大昔から伝わる木桶の醤油も現在は国内醤油生産量の僅か1%だそうです。
山本さんはそんな1%を奪い合うより、みんなで力を合わせて2%にしたいのだと力強く話します。またまた感動。
木桶の寿命は150年から200年
現存する木桶はほぼ100年から150年クラスの年季の入った物たちです。自分の子供達、孫たちの時代にはお役目を卒業する桶が出てくる中、
木桶職人が居なくなるなんて。
人から人へ伝えられる職人の技ですから、一度途切れてしまったらもう終わりです。
ヤマロク醤油5代目の山本康夫さんは切れそうな細い糸を繋いでくれました。そしてその糸は年々太くなって行きます。山本さんこの偉業は日本の食文化を守ったと言っても良いほどの事で、とても偉大な方なのに・・・
ユーモアあふれる語り口調とみんなを巻き込むパワーで親しみ易さ200%
そんなお人柄に皆さんどんどん引き込まれて集まつてくるのでしょうね
こちらは山本さんが手がけたヤマロクさんのルーキー7年半の新桶
そしてこの方たちは100年選手
150年の貫禄はもう言葉を失います
私がサインさせていただいたあの新桶も150年後どこかでこうなるのかも・・・不思議な気持ちですね。
天井まで蔵いっぱいの乳酸菌や酵母を浴びて私の常在菌もかわったはず!!!早く手前味噌を作らないと!!!
職人醤油の高橋万太郎氏
発酵デザイナーの小倉ヒラク氏
の興味深いお話はまた次の機会に