中学の卒業記念 | ファミリーで登る山日記 のち日々雑感

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1995年に夫と2人で始めた山登り。
2年半の北海道在住をはさみ、2001年にはキリマンジャロに登りました。息子が生まれてからは、3人で八ヶ岳やアルプス、残雪期の山歩きなどを楽しみました。
息子が家を出た今は、日々のことをいろいろ書いています。

「梅」をテーマに書いてみたいと思います。

 

私が通っていた中学の卒業記念は、梅の苗木でした。

今思うと、そもそも庭がないマンションに住んでいる人がいたら、

困ってしまうような記念品ですが、私が通っていたエリアでは、

当時、そういう懸念がなかった場所でした。

 

卒業の際、梅の苗木を大事に持ち帰った私。

もちろん、すぐに庭に植えました。

当時の私の家は、祖父母との二世帯住宅。

祖父が、庭の樹々に関する監督のような立場でした。

その祖父にどこに植えたらいいか相談し、一緒に植えた、私の梅。

 

それからは、毎年梅の木がどのくらい成長したか、花が咲くか、

といったことが気になっていました。

 

3歳下に、弟がいます。

その弟も卒業の際に梅の苗木を持ち帰りました。

そして、私の梅の木の横に植えた、弟の梅の木。

2本の若い梅の木が並んだ自宅の庭。

自分たちの成長のように、梅の木の成長も楽しみでした。

 

大学になって、一人暮らしを始めた私。

私の梅は、私が大学生の頃に、初めて花が咲きました。

その時の嬉しかったこと。

母から電話で聞いて、すぐに帰省しました。

紅い花が咲いていました。

 

私の梅の木は、曲がって伸びていったのですが、弟の木は

まっすぐに伸びていきました。

また、弟の梅の花は咲き出すのが遅く、やや心配でしたが、

ある時咲いたら、私の梅よりもたくさん花が咲きました。

花の色も、私の方はどちらかというと濃い紅、弟の方は、

薄紅。

そんな梅の木を見て、母が、「自分たちに似ているね」と

呟きました。

 

その実家もある時、手放すことになり、私たちの梅はどうなったか

知る術もないのですが……。

 

梅が咲く時期になると、中学卒業時に、梅の苗木を大事に抱えて、

持ち帰った時のことを思い出します。

 

※写真は、この間行った亀戸天神の梅です。